医師は"治療する人"、カウンセラーは"理解しようとする人"です。
わたしたちは「安心感を持って生きていくためのカウンセリング」を目指しています。
カウンセリングは医療行為ではありません。クライエント様への心理的援助を行うものです。カウンセラーに求められる第一の役割はクライエント様を「理解しようとすること」であると私たちは考えます。
参考:「嫌な気分よさようなら」デビット・バーンズ
]]>学びの先にあるのは「人と自分を癒す力」
うつ病専門心理カウンセラー養成講座 19期生募集開始
オンライン・マンツーマン講座です。
9月中のお申込みで10,000円オフ!
講師:あさくらゆかり
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「クライエント様は自ら問題を解決する力を持っている」と考え、クライエント様自身が主導権を握るカウンセリング技法のこと。別名「非指示的カウンセリング」。創始者はカール・ロジャーズ。戦後日本のカウンセリングに最も大きな影響を与えた、臨床心理学者です。
来談者中心療法には、確たる治療の技法はありません。また、むやみに心の問題の原因に固執し、過剰に追求したりすることはしません。カウンセラーが一方的に指示を与えることもありません。クライエント様自身の心のうちにある自己実現能力を前提としてそれを引き出すことを重視している技法です。
人間は誰でも豊かに成長する資質を持っています。日々の生活は、その成長に向かうものであるべきなのです。
来談者中心療法の中で「問題が解決する」ということは「心の中から問題がなくなる」ということではありません。
問題を抱えたクライエント様が変化・成長することにより、問題が問題でなくなる、ということです。
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2008年実施
中井美智子様:40代女性
(担当カウンセラー:あさくらゆかり)
「一人では難しかった。でも・・・」
ユカリズルームは2007年の開室当初、認知行動療法は行っておりませんでした。しかし、ある時女性のクライエント様(リピーターの方)に懇願されました。「私は10年もうつ病と闘ってきました。今こそ、認知行動療法で自分を変えたいのです。でも近くに適切な病院がありません。ぜひ認知行動療法をお願いします!!」
2011年4月、NHKの「クローズアップ現代」で認知行動療法の実例を取り上げていました。この番組の放映以来、ユカリズルームにも認知行療法に関するお問い合わせが多く寄せられるようになりました。認知療法の保険適用に関するきまり(医師が定められた手順で行う認知療法は保険が適用される)は、実は2010年にすでに制定されています。しかし当初から、医療関係者、専門家の間では「厚生労働省のマニュアルどおりに実施できる医師が少ない」「診療報酬が低く、医師が経済的に見合わない」などの理由により、実際にこの療法を実施できる病院はごくわずかではないかと懸念されていました。まさにその通りであるようです。これまで「近所に認知行動療法を行う病院がない」「予約を申し出たら3カ月待ちと言われた」とおっしゃるクライエント様とたくさん出会いました。
「認知行動療法が、電話でどこまでできるのだろうか?」最初はかたくなにお断りしていた私ですが、幾度も懇願されて、最終的には承諾いたしました。まだテレビで取り上げられる前、2008年春のことです。今思えば、なんと勉強熱心で先進的な女性なのか!「
認知行動療法には様々な技法があり、「自分でできる認知行動療法」などというタイトルの本もたくさん出ていて簡単に手に入ります。自分で行うだけでも、かなり効果が上がる場合もあるそうです。その女性もその類の本を持っていましたが、「どうしても自分一人では取り組むことが難しくて・・・」とおっしゃっていました。認知行動療法を行う時の注意事項として「自分で治りたい、治したいと強く思っていること。そのために過去を冷静に思い出す作業を受け入れられること」が条件に挙げられます。その女性は、強い気持ちでカウンセリングに臨みました。まず「認知のゆがみ」が本当にあるのかどうか?ゆがみがあるとして、どのような種類のものがあるのか?そのゆがみを認識し、どの技法でアプローチすることができるのか?
その女性はそれらの課題を、時間をかけてこなし、最終的には自己改革に成功。カウンセラーの私も目をみはるほどでした。療法の最後のセッションで、女性は、自信に満ちたお考えやこれからの人生に対する決意を述べられ、私は心から大きな拍手を送りました。セッションの内容はこのようなものでした。
「週間活動記録表」で自分の思考や生活のパターンを知る
「認知再構成法(コラム法)」で感情や認知の変化を体感する
「問題解決技法」」で日常の問題を具体的に解決する
とくに三番目の「問題解決技法」はそのクライエント様に非常に合っていたようです。例えば
「今朝は仕事に行かれそうにないのですが・・・休むべきですか?行くべきですか?」ですとか「夫とけんかしてしまって、寝込んでしまうほど後悔して悩んでいます。どうしたらよいですか?」など、カウンセリングの中で、日常の問題を解決することに活用なさっていました。
今では元気に日常生活を送れるようになったそのクライエント様からは、12年以上経った今でも時折電話カウンセリングのご予約をいただきます。時には最近のご家族の様子やご自身の趣味の話などで盛り上がります。
「認知行動療法ってやっぱり凄いですね!あの頃は本当にお世話になりました。一人じゃない、一緒に考えてくれるひとがいる、という事実が本当に心強かったです。今でも悩んだり迷ったりしたときは、自分で認知行動療法を使って解決しています」。
後日中井様からいただいたメールをご紹介します。
こころの居場所を見つけました。
あさくらさんだからこそ癒されて前向きになれる。友達のようで、その中でもカウンセリングして頂けるなんてとてもありがたいです。
以前、府や市の「心のセンター、相談室」に電話した事が何度となくあります。でもそこでかえってきた事は、「病院に通って投薬治療を受けなさい。カウンセリングをしている病院を紹介します。そこまで話は聞けません」と事務的対応だけでした。
聞き上手倶楽部(現・キキウェルメンタルヘルスサービス)様こそが「心のセンター」ですよね。また専門的な事、心理療法(認知行動療法)などのリクエストさせて下さいね。
いつも急なわがままを聞いてくださるあさくらさん、聞き上手倶楽部のスタッフの皆さま、そして何より倶楽部を立ち上げてくださった代表の菊本様に本当に感謝しています。
私が心の病を治したいと思い、ブログを書き始めた時期が偶然にもdaddyson3さんがブログを始めた時期と同じだったのです。そこにコメントを残して下さり、お知り合いになれて、今に至っています。
今、インターネットに限らず「信じる」ことなどできない世の中です。私はあさくらさんのブログからではなく、以前から電話カウンセリングという方法はないかという思いがありましたので、daddyson3さんからあさくらさんのお話をいただいた時、迷うことなく無料カウンセリングを申し込ませていただきました。
「自宅で、話したいときに」というカウンセリングのスタイルは、電車に乗れない、外出できない、家で一人闘ってどうしようもない時に、話を聞いてもらえる、私にはピッタリでした。私は何度も電話とメールでまさに今どうすべきか、今助けてとSOSをだし、その都度一人じゃない、わかってくれる人がいるという安心感を…。一緒に対応策を探し出し、時には一緒に向かって行く…。そんなカウンセリングを受けられる今、あの時電話してよかったといつも思います。関西地区で応援団を作りたい位です! 私のメールが少しでもお役に立つのでしたら、是非使ってください。一人でも多くの方が安心感を持てますように…。
今日あらためて思いました。もしこの電話カウンセリングがなかったら、私はこの週末考え込み、気持ちの処理も出来ないまま寝込んでいたと思います。もし都会にあるカウンセリングを受けて浮いたとしても、その予約の日まで抱え込み、そして通院に体力を使い、疲れ切っていたでしょう。
「聞き上手倶楽部(現・キキウェルメンタルヘルスサービス)」という「心の居場所」に感謝の気持ちでいっぱいです!ありがとうございます!
中井美智子様
初回ご利用2008年5月20日
担当:あさくらゆかり
ご本人の了承を得て掲載しています。
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「世界は何も変わっていない。変わったのは、私なんです」
クライエント様:K様 40代女性
担当カウンセラー:あさくらゆかり
K様が初めて私どもの電話サービス「キキウェルメンタルヘルスサービス」にお電話を下さったのは2012年の8月。その後、何か心にかかることをお持ちになった時に単発で「ライトカウンセリング」をご利用いただいておりました。キキウェルメンタルヘルスサービスに所属する複数名のカウンセラーが数名、その都度K様を担当させていただいておりました。
2013年の秋、ありがたいことにK様が、私あさくらを指名して下さいました。書店で偶然私の本「はげます技術」をみつけてご購入いただき、それが指名のきっかけだったそうです。ありがとうございます。
初回(2013年11月20日)の45分間と、2回目(2013年11月21日)の90分間をインテーク(受理面談)として、認知行動療法が始まりました。テーマは「あることに関する思い癖をなおしたい」。ある出来事が起こると、不安で不安でたまらなくなり、常軌を逸したような行動に出てしまうとのこと。認知と行動の変容を目指して、週に一度程度、90分間、認知行動療法のセッションが始まりました。実に一年半に及ぶカウンセリングの中で、見事に変容を遂げたK様の記録をご覧ください。
以下、3回目以降のカウンセリングの内容です。
「対象となる問題に対して、したほうが良いことと、しないほうが良いことについて自分なりに考えてみました」とのことでその内容を検証。
認知行動療法の技法のひとつ「矢印法」を行う。K様らしいやり方で、技法をアレンジして実施。問題に関するジレンマが見つかったので、次回までにそのジレンマを検証することをホームワークに。
PTSDの可能性を考え、考察。外傷の特定をする。
外傷の暴露。PTSD含め、諸々のメカニズムを解明。
ホームワーク:
? 今の自分は回し車を回し続けるハムスターのよう。一生懸命やっているつもりで実は同じところをグルグル回っているみたい。回し車を降りてヒマワリの種を食べ始めたらどうなるのか考えてみる。
? 不安に駆られて行動してしまう時の具体例を出してみる。
? 対象のものごとに対して非常にパワフルなので、アクセルを緩めるか、ブレーキを強化するか、考えておく。
「今はこんなに悩んでいるけど、来年の春にはパワーアップしている自分がイメージできます」とのこと。強い!
不安になる出来事が起きたとき、落ち着くためにどんな言葉が有効か考える。また、悩みを構成しているのは、ほとんどが不安、そして恐怖であると判明。
ホームワーク:何が不安で何がこわいのか。故意にそれらをみないようにしているのだとしたら、なぜそうしているのかを考える。
当初のテーマである「あることに関する思い癖をなおしたい」という思いと、「不安と闘えるように戦闘能力を伸ばしたい」という思いがあり、矛盾していることが確認される。対応能力のキャパを0から60〜70に広げたいとのこと。
ホームワーク:キャパを広げたら具体的に何をしたい?それをしたらどうなる?
「自己コントロール力を身につければ、不安になることなく問題に適切に対処できる」という結論に達する。
ホームワーク:
1、新しいやり方、考え方を探し、見つけ、生活に定着させること。
2、24時間戦闘態勢のような毎日を見直し、そのことに対する対処法を考える。
自己コントロール力を身に付けるための「新しいやり方」を探してみる。 1、問題に対して、多角的に考えてみる。 2、不安になった時は積極的に良い情報を集めるようにする。 3、問題解決のためのアンテナを常に立てておく。
ホームワーク 1、不安を冷静に客観視し、良い情報を積み上げていく 2、アンテナの立て方のバリエーションも考える 3、次回カウンセリングまでの間にもしマイナスの出来事があったら、新しいやり方を試し、一人で頑張ってみる。
具体的な出来事を通して「自分を変えることができた!」という報告を受ける。次までにその技術を自由に使いこなせるようにしておくこと、その作戦について話し合う。
ホームワーク:積んだ積木、太くなったひもについて報告すること。
(注)積んだ積木=成功体験の積み重ねることを指すイメージ
(注)太くなったひも=適切な思考回路を繰り返し使用することで、その思考回路が使いやすくなることの例え。人は使い慣れた思考回路であればあるほど、その回路に簡単にアクセスでき、それを使いこなせる傾向にあると言われている。適切だと思われる思考回路を意識して積極的に使用していくことで、そこへのアクセスが容易になる。
「不安がなくなりました!!ありがとうございました!!」という嬉しい声からセッションがスタート。課題がクリアできた要因、山頂にたどり着いたような気分を確認しあい、喜びあう。「今まで脳の中でぐちゃぐちゃに入っていたいろいろなものが、きちんと整理された箱に入っているようです」とおっしゃるイメージを共有。
ホームワーク:
その箱の中身を週一か週二でのぞいてみて確かめ、必要に応じてメンテナンスすること。「治ったような気がすることと本当に治ったこと」の違いを意識して生活するようにすること。
(注)「うつ病が本当に治ったこととは次のような状態を指します」
この件に関して、私あさくらはこのように考えています。デビット・バーンズ(「いやな気分よ さようなら」の著者」の言葉を引用します。
1、どうして憂うつになったか、その原因を知っている
2、なぜ、あるいはどうやったら良くなるかがわかる
(このことは、自分自身にだけ効く特別な立ち直り術を体得して、それを必要に応じて再度適用し、効き目を発揮できることを意味する)
「不安に関しては、コントロール出来ています、問題ありません」とのこと。本題のテーマから少し離れて、ご自身のお仕事について、今後の考察。
不安はきちんとコントロールできているとのこと。これまでの振り返り。
K様の振り返り
「今まで自分は、強いから傷付かない、強いからなんでも一人で解決できると思っていました。でも今回、人生で初めてそうはいかなくなってしまって・・・・コップからあふれてしまったものもあるし、つじつまが合わなくなってきたこともある。こうして正しい時期に、正しい方法で、正しい人に認知行動療法をしてもらってよかった。そいう意味でも私はラッキーだったかも!」
「何か出来事があると、一割は不安が発動するけど、まずまず。一人で何もかもしようとしないで、口に出して話してみることもいいのではないかとしみじみ思った」とのこと。今後の課題は、手に入れた武器(道具=認知行動療法で手に入れた考え方)を定着させること。
上記期間中、K様自身がテーマにしていたものと関連性のあるフィールドで、あるできごとが現実問題として勃発。その内容のお話に終始する。これまでの行動療法と、K様もちまえの能力と行動力をもとに、無事に問題をクリア。素晴らしい!
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【補足:認知行動療法を始めてからここまでで、約1年間です】
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認知行動療法 開始から1年と少し。
総まとめとしてのカウンセリングを実施。その時にK様からいただいたお話の内容↓
K様のお話
この一年間で自分が変わったことを実感しています。でも、喉もと過ぎれば忘れてしまう性格なので、思い出しても痛くもかゆくもない自分がいます(笑)。まあ、今思えば、「焦っていたんだな〜〜、私」とは思いますが。
認知行動療法を受ける前までは、自分の力で「どうにもならない行動を思考で制御したかった」んです。でも、思考が行動を止め切れていなかった。どうにもならなくて、だから今回、生まれて初めて他人の手を借りようと思ったんです。
何かできごとが起こった時「悪い方」と決めつけるのも「良い方」と決めつけるのも自分です。でも出来事はいつもひとつ。霞がかかって本当のことが見えない時、悪いアプローチかから行くのか、良いアプローチから行くのかは人によります。私は悪い方に考える癖を長年続けて、凝り固まってしまっていたかもしれません(笑)。
認知行動療法は「感情」と「出来事」を分けて考えます。そうするとだんだん冷静な自分が出てきて「ああ、要は自分の考え方次第なんだな」と、こころから思えるようになってきて。自分の持っている引き出しには、ネガ(ネガティブ)とかポジ(ポジティブ)とか色々あるんだけれども、「これはどっちかな?」と思ったら、最初に良い方(ポジ)を開けて覗くように癖をつけていったんです。
私はずっと自分のやり方を信じてきたし、今でも信じているけれども、場合によっては人に指摘されたり、人の考えを取り入れるということもしないといけないなあと・・・人生には自分では対処しきれないような「悪いこと」が起こることもあるけど、でもそれはきっと私のせいじゃないし(笑)
それに一人で不安になっていると、不安ってどんどん大きくなっていくんですよね。不安って正体がよくわからないから、一人で考えていると、妖怪みたいになって、お化けみたいになって、それがどんどん巨大化してモンスターになるみたいな(笑)
この一年間、認知行動療法を受けてみて、自分が改善したいと思っていた「行動」は100%消去されました。不安に関しては、まだ0とはいきませんが過度な不安はありませんし、不安になるときがあっても許容範囲内でおさまっています。自分の経験値だけをもとにして、ものごとを考えるのには限界があります。時には想像力とか、新しい考え方を取り入れることも必要ですよね。
私はもともとドMなので(笑)、あさくら先生に「それはどういう意味?」「その考えはどこから来ているの?」とかって詰め寄られたり、深掘りされても、全然こたえなくて。むしろやったことないことに挑戦してクリアしていくことが大好きだから、すごく濃い一年間でした。
今、一年前と比べて、環境はまったく変わっていません。でも自分自身が変わったんです。今とても平和です。
世界が平和になったんじゃなくて、私が平和になったんです。
今日、一連のセッションを卒業して、今までみたいに頻繁なカウンセリングは必要なくなるかもしれないけれど、また何が起こるかわからないし、あさくら先生とは細く長くつながっていきたいです。
あさくらより:
一年間よく頑張りました。認知行動療法では”評価、実生活への定着”を見届けるためにセッション終了後も一年間は様子を見ていくことが望ましいです。引き続きよろしくお願い致します。
K様のお話
もう大丈夫だろう、と自分で思いますので、今日は再び総括をお願いします。
先日、また不安になるような出来事がありました。初めは”えーーーーー!”と思いましたし、不安になりそうでしたけど「いや、待てよ」と思いなおし「想像だけで不安になるのはよそう。今回のことはどういうことなのかを正しく知るために調べてみよう、行動してみよう」と立てなおすことができました。対応じたいは色々大変でしたが、以前とは違って常識的な行動でおさまっていますし(笑)、気持ちも安定しています。
今後も、また同じようなことが起こると思いますが、このくらい、この程度の気持ちで関われたらいいなあと思いました。今回のことで、認知行動療法で得た考え方がすっかり定着していることがよくわかりました。この間もお話しましたが、本当に環境は少しも変わっていないんですよ。不安になるような出来事も依然と変わらずありますしね。
でも私は変わったんです。環境は変わっていないけれども、私だけが変わったんです。
年齢的に更年期障害を訴える知人も多いのですが、私は今、メンタルがすごく安定しているので、そんなことも乗り越えていける自信があります。私、こう見えても子供のころから病弱で、今でも持病はありますが、メンタルにおいては「人生初の超安定状態」にあります。
もともと自分に関しては「タフなおっさん」だと思っていましたが(大笑)(注:K様は女性です)、おかげ様で余計にパワーアップした感じがするんです!!
私は、認知行動療法で「自分だけの物差し」を手に入れたので、これからの人生、迷うことなく進んでいける自信があります!!
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あさくらより:
12月のまとめから半年が過ぎたので「仮の卒業証書」をお渡しすることに。
本当の卒業証書はまた半年後(2015年12月)のカウンセリングの時にお渡ししますと約束しました。K様、引き続き応援させて下さいね!
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セッション中のクリスマスにK様が私に送って下さったカードと(↑)
一緒に贈って下さったプレゼントの一部です。(↓)
ハーブのような香りのするうさちゃんは、タンスの引き出しの中で
活躍してくれています。
キキウェルメンタルヘルスサービス所属カウンセラー
あさくらゆかり
*2015年の記事を2020年9月15日に加筆修正しました。
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心の病をお持ちの方・強いストレスにさらされている方は活動性が落ちています。あまりにも意欲のない時は休養が必要ですが、少し元気のある時には達成感や楽しみを感じられる行動を増やしながら行動範囲を広げていくことが重要です。
心のエネルギーが不足している時は、一気に活動量を増やすことを避けるため、自分自身をよく観察しましょう。また、記録をつけることにより、気分よく過ごせた時の条件がわかるようになります。
活動記録表には、一日単位、週単位、月単位、年単位とさまざまな記録の仕方があります。ここでは、一日ごとの記録様式をご紹介します。
時間
|
活動 |
気分 (強さ0〜100%) |
備考 (特筆すべきこと) |
8:20
8:55
9:55
10:15
10:30 |
起床
朝食
アイロン掛け
休憩
インターネット |
ゆううつ(20%)
重い(10%)
いらいらした(60%)
重い(10%)
楽しい(20%) |
今日の外出のことを考えたため
食欲なし
母親のことを考えたため
好きなタレントの動画を観たので |
記録表の評価ポイント
1・1週間の間に、気分は変動しましたか?どのように?
2・気分が良くなったのは何をしていた時でしたか?
3・気分が落ち込んだのは何をしていた時でしたか?
4・(傾向について分析する)1週間のうち、気持ちが晴れる曜日や時間帯、
また気持ちが落ち込む曜日や時間帯はありましたか?
5・(対策を考える)来週、もっと気分を軽くするために計画できることを
探してみましょう。余裕があれば、今後数ヶ月の計画も考えてみましょう。
この表の結果を見ると、「行動」と「気分」の関係が見えてきます。気分を改善するために必要な行動がみつかると良いですね。
クライエント様の主訴(30代女性)
「首が痛くてつらい。原因不明だがストレスが関係していると思います。小さな、取るに足りないことばかり思いだしてしまうんです。毎日をイキイキと楽しく過ごせるようになりたいです。
カウンセラー:「活動記録表をつけてみましょう」
クライエント様:「毎日記録するのはできそうにありません」
カウンセラー:「では、気分や体調が良かった時、良くなかった時の状況だけでよいので、できる範囲で記録しておいて下さい。もし全くきろくできなくてもかまいませんから」
クライエント様:「わかりました。やってみます」
一週間後、クライエント様がお持ちになった記録
1、土曜日の朝に動悸・不安があった。仕事が休みの日だったので、「今日は家事をしなくちゃ、負担だなあ。すべてできるかどうかわからない」と考えてしまったからだと思う。
2、夫と子供がいない時(平日の昼間)は、比較的体調が良いことがわかった。
3、週末に友人とランチに行った時はとても楽しくて、気分も体調も良かった。
記録をふまえて「どうしたらイキイキと楽しく過ごせるようになるか」を考えました。
記録について、カウンセラーが詳しくお話をうかがううちに以下のような結論になりました。
1、土曜日の朝に動悸・不安があったことについてクライエント様の発言
「実は、夫とあまり仲が良くないんです。家事をさぼるとケンカをした時に不利になるから(笑)。どうしようかな〜そうですね〜、まあ、私は完璧主義がところがあるんです。お夕飯は毎日3品以上の手作りですし、洗濯も毎日しています。これからは少しくらい、夫の見えないところで手を抜こうかなあ。最近のスーパーお惣菜はおいしいみたいだし、洗濯も毎日じゃなくてもいいかも。今度そうしてみます」
2、平日は比較的体調がよいということについて
カウンセラー:「平日の昼間、一人でいる時間を大切に、もっと充実させていきませんか?」
クライエント様:「そうしようと思います。読書とお風呂が大好きなんですが、昼間からお風呂って、なんだか贅沢過ぎて、ためらってしまって(笑)。でも今度から堂々とお風呂で半浴をしながら、読書しようと思います。
3、友人とのランチが楽しかったことについて
カウンセラー:「家庭でも職場でもない場所に出かける機会を積極的に作りましょう」
クライエント様:「そうします。来週も友人とランチに行くかどうか迷っていたけど、行くことにしますね」
記録するという行為には物事の浄化作用や、言語化による明確化などが期待できます。しかし、特に認知行動療法の活動記録は、ただ「記録する」だけでは、ありません。
記録について専門家と共有し、話し合い、検証し、実生活に活かしていくていくことが大切です。
ユカリズルームでも、電話カウンセリングでよく活用します。特に「今すぐ結論を出さなければならない!」とおっしゃるクライエント様にとても有効です。
具体的には男性に多いのは仕事に関すること。
「仕事に行くのがつらいです。今日休むべき?無理にでも行くべき?」
「転職したほうが良いのでしょうか、それとも今の職場で頑張るべき?」
女性からは家庭やパートナーとのこと。
「家族がピンチです。どんな対応がベストでしょうか?」
「子供から相談を受けました。どんなふうに答えたら良いでしょうか?」
「彼が冷たいの!どんなふうにしたら、また仲良くなれますか?」
そんな時は以下の「問題解決技法」に添ってクライエント様と話し合いながら、ご一緒に「ベストな選択」を探ってゆきます。
実はこの技法は、私たちが普段の生活の中でなにげなく心の中で行っていることです。しかし、強いストレスにさらされている方やうつ状態の方は、思考の柔軟性が低下しており、情報処理が困難になっていまる可能性があります。それを補助するため通常あまり意識せずに行っているこの作業を分割し、解決法を導きやすくすたものがこの技法です。6つの段階に分かれています。
問題解決技法 6つのステップ
?問題同定・目標設定
より具体的なことが望ましい。
?解決法を出す
有効であるか、実行できるかなどという現実的な検討をせず、可能な限りたくさんの解決策を書き出してみる。この時点では案を批判しない。案が多いほど成功しやすい(数の原理)。また、後から出た案ほど効果的といわれる(判断延期の原理)
?各解決策の検討
各解決策の利点(メリット)・欠点(デメリット)について考える。
?解決策の採用決定
最も実際的な解決策を選ぶ。時間・技能・予算なども考慮に入れ最も効果的なものを採用する。
?実行
いつ、どこで、誰が、ごのように、何をするか決める。「具体的」であることが重要
?評価
実行の達成度を評価する。批判的に見るのではなく、実際の努力を評価する。うまくいかなかった点は、その理由について冷静に穏やかに考え次回に生かす。
初めは解決が容易な問題を取り扱い、成功体験を積み重ねてゆくことが大切です。
メリットデメリット。飴と鞭。
あなたは学生の時、なぜ勉強していましたか?
1、良い成績をとるとほめられるから
2、悪い成績をとると叱られるから
一番を選んだあなたは「飴」
二番を選んだあなたは「鞭」が有効なタイプです。
人が何か行動を起こす時にはモチベーションが必要です。
飴を手に入れるために頑張るあなたは
「到達欲求型」
鞭を回避するために頑張るあなたは
「回避欲求型」であるといえます。
これはアメリカの心理学者、キリアムが提唱していることです。
もしあなたが「到達欲求型」なのであれば何かに取り組む時に「ご褒美」について強く意識すると良いかもしれません。
「これができたらみんなにほめられる」
「これがおわったらおやつを食べていい」
「これがうまくいった映画を見に行こう」
もしあなたが「回避欲求型」なのであれば何かに取り組む時に「罰」について強く意識すると良いかもしれません。
「これをしないとみんなに責められる」
「これをやらないと後で後悔する」
「これがいうまくいかなかったらすごく困る」
以上のようなことを考えながら自分について考え、自分自身に接してみることも時には良いかもしれません。ただし、どちらも度がすぎるのは考えもの。「飴がなければ何もしない」「鞭が怖いからイヤイヤする」のでは主体的な人生からは遠くなってしまいます。
これは認知行動療法の問題解決技法に通じる部分があります。
問題解決技法は
「Aを選んだ時のメリット、デメリット」
「Bを選んだ時のメリット、デメリット」
について考えていくものです。
「これを選ぶとこんな良いことがあるけどこんなリスクもある」とか「これをしないとアレが手に入らないんだよなあ」など、問題解決技法は最終的には「欲求のリスクとのせめぎ合い」になります。最後にどのような結論に達するにせよ、色々な視点で物事をみていくことは視野をひろげ、人生の選択肢を増やすことになるのではないでしょうか。
余談ですが、「何かをやる?やらない?」という選択を迫られた時、私はいつも「やる!」という方を選んでしまいます。やらずにいて後悔することがつらいので・・・・この性格のおかげで、あとで泣くことも多々ありますが・・・(汗)
ちなみに!到達欲求と回避欲求、両方をバランスよく持ってものごとに取り組む時が一番良い結果になると言われています。
さあ、決断しましょう!!!
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私たちの気持ちや行動は、その時頭に浮かんだ考え(自動思考)によって影響されます。コラム法は、考え方のバランスを取る方法のひとつです。つらい出来事があった時、次のようなコラムを使って考え方を整理することで気分を改善し、対応策を考えることに役立ちます。
7つのコラム
1,状況 |
最近つらい気持ちになった時の具体的な出来事を抽出しましょう。 時間を特定し、情景がありありと思い浮かぶくらい具体的にお願いします。 |
2,気分(強さ %) |
その時の気分を取り出してみましょう。気分とは、ひとことで表現できるものです(例:ゆうつ、不安、悲しい、心配、楽しい、焦り等)。 気分を取りだすことができたら、それぞれの気分の強さをはかります(最小0%、最大100%) |
3,自動思考(確信度 %) |
その時自動的に沸き起こってきた考え、自然に浮かんできた考えを取りだしてみましょう。 |
4,根拠 |
自動思考を裏付けする客観的な事実を出してみましょう。 |
5,反証 |
自動思考とは合わない客観的な事実を出してみましょう。 |
6,バランス思考 |
根拠と反証をふまえた上でのバランスの良い考え方を導きだしてみましょう。 |
7,心の変化( %) |
コラム2で取りだした 気分の強さを再度はかってみます。 |
コラム2で取りだした、マイナスの気分の強さ(%)の数値が、コラム7の時点で下がっていれば
マイナスの気分が改善されたことになります。
7つのコラムを、順を追ってもう少し具体的にみていきましょう。
7つのコラム 記入のヒント
1,状況
不快な感情が生じた場面を具体的に取り出す。
2,気分
1で取り出した状況から、「気分」を抽出する。
3,自動思考
1,で取り出した状況で、頭に浮かんだ「考え」を抽出する。
「なぜ自分だけがこんな目にあうのか」「きっと私は嫌われた」「こうするべきだった」または「こうするべきではなかった」等。
その確信度について数字化しておく。
この「自動思考」でしばしば認められる「考え方の偏り」の例
・ゼロか100か。少しの失敗ですべてがダメだと感じる
・過大評価と過小評価。悪いことは大きく捉え、良い事実は考慮しない。
・〜すべき思考。命令的。罪の意識や怒りを覚えやすい。
・情緒的理由付け。自分の感情のみが事実判断の根拠となる。
(こんなに悲しいのだから、この出来事はきっと悲劇的なのだ・・など)
4,根拠
3,の自動思考を裏付けする、客観的事実を探す。
5,反証
3,の自動思考に合わない、反する客観的事実を探す。
6,適応的思考
根拠と反証をふまえて、状況について再度考え、バランスのとれた新しい考えを導く。このとき、ものごとの良い面だけをみつめた「ポジティブシンキング」はネガティブシンキングの裏返しでしかない。ここで導きたい適応的思考は、良い面も悪い面も適切な重みで考慮した結果、未来へつながる考え方であることが望ましい。
7,心の変化
6,の適応的思考をふまえて感情のスコアをつけなおす(点数化する)。2,でつけた点数と比べてみる。たいていの場合、2,より6,の点数が低くなっているはずです。これは不安度数が低くなるということです。
しかし、思うように点数が下がらない場合もあります。
はじめのうちはあまり気にする必要はありませんが、慣れてきても点数が下がらない場合、「気分が改善しない」ということについて話し合う必要があります。原因と思われることをいくつかあげてみます。
・治療目標が適切でない。目標は遠すぎず、近すぎず。
・取り扱う場面が適切でない。遠い過去の場面、抽象的な場面は避ける。
・クライエント様と治療者の信頼関係が薄い。
・話の進め方や認知行動療法自体にクライエント様が反発を覚えている。など
認知行動療法はクライエント様が自ら「治りたい、治したい」と願い、主体的に取り組む姿勢が必要不可欠です。認知行動療法は、一人でも実践可能な療法ですし、そのための書籍もたくさんあります。しかし、クライエント様がお一人で自動思考を抽出し、
その根拠や反証、適応的思考を導きだすことは至難の業です。ユカリズルームの認知行動療法では、クライエント様が実際に直面している問題に焦点をあてていきます。具体的で日常に根付いた問題について、カウンセラーと一緒に検証し、今すぐ実践できる「適応的思考」を必ず導きだします。変わりたい。でも変われない。そんな葛藤から、必ず抜け出すことができます。
認知行動療法 一般的な手順
厚生労働省の基準では、一回のセッションは30分以上、原則として16〜20回が基本ですが、状況に応じて延長を検討する、とあります。
?問題を整理する
整理された自分の問題を「治療の標的」ととらえ、明確化します。『自分の症状がどのようにできあがっており、それらがどのような仕組みで起きているか』ということを自分自身で学ぶことが大切です。
?目標(治療の標的)を決める
問題解決にあたる際の具体的な目標を決めます。
?考え方の偏りの基礎となる、クライエント様固有の信念(=スキーマ)を修正する。
(スキーマの例:「私は無能だ」「自分に価値はない」「自分は愛されない」など)
治療の標的のどこから問題解決にあたるかを検討します。さまざまな問題のどこから解決するとやりやすいかを考え、実行します。たとえば以下の方法があります。
・環境を変えてみる(刺激統制法)
・行動を変えてみる(エクスポージャーやスキル訓練)
・認知のフィルターそのものを変えるよう努力する(認知の修正)
認知行動療法 ユカリズルームでの手順
?インテークの説明をします。
初回のカウンセリンをインテーク(受理面談)と言います。インテークでは、主に2つのことを行います。はじめに、クライエント様が今、どのようなことでお困りかをうかがって、カウンセラーとしてどんなお手伝いができるのかをご一緒に考えていきたいと思います。次に、お手伝いできることがあるとしたら、いくつかある認知行動療法の技法の中で、どの技法が適切なのかご一緒に検討していきましょう。
インテークの時にお願いしたいことがふたつあります。ひとつめ。話をしていて辛くなった時は話を中断しましょう。過去を語ることで、辛い気持ちを再体験すると、カウンセリングの後に、余計に苦しくなる場合があります。それを避けるためです。ふたつめ。カウンセラーからの質問に対して、答えたくありません、話したくありません、わかりませんという答えもどうか胸を張っておっしゃって下さい。話さない権利もクライエント様は持っています。
?お話を伺います。
今気がかりや不安なこと・困っていること・悩んでいること・現在の生活・これまでに体験した大きな出来事・生育歴・家族背景と家族の理解度・(病をお持ちの場合は)発病のきっかけ・病を維持させている原因・病の結果として生じている現在の問題 など。
お話をうかがう時に、決まったかたちはございません。お話しやすいところからお伺いします。
?今後の方向性を決めます。
アジェンダ(テーマ・議題・課題)と目標を話し合って決めます。「テーマにしたいこと」「一番初めに解決したいこと」など具体的に設定します。目標は短期的、中期的、長期的と分けて考えると決めやすくなります。
?技法を決めます。
どんな技法で認知行動療法に取り組むのか、話し合って決めます。
ユカリズルームで実施可能な6つの技法
(1) 認知再構成法(コラム法)
過去の具体的な出来事をテーマにし、バランスの良い考え方を身に付けることができる。
(2) 問題解決技法
今、目の前にある具体的な問題を解決することができる。
(3) 週間活動記録表
生活パターンを把握して、気分の改善に役立てることができる。
(4) 矢印法
個人の価値観、暗黙の仮定を見つけることができる。
(5) 暴露法(エクスポージャー)
少しずつ刺激に慣れていき、不適応反応を消去していくことができる。
(6) 認知のゆがみ発見スケール(DAS)
自分の考え方の癖を知ることができる。
認知行動療法には、上記6つの技法の他にも、様々な技法がございます。ご希望の技法がございましたらぜひご相談下さい。また、クライエント様お一人おひとりに合わせて、技法をミックスして使う場合もございます。
?ホームワークについて話し合います。
認知行動療法では、次回のカウンセリングまでの間に行っていただきたいこと、ホームワークというものがあります。ホームワークを日常生活の中に取り入れていくことにより、認知行動療法の効果が出やすくなります。お気持ちが向いた時で構わないので、取り組んでみましょう。時間がない時や、お気持ちが向かないときは取り組まなくてかまいません。ホームワークの内容については、今回と次回をつなぐような内容の課題を、クライエント様とカウンセラーとで話し合って決めます。
(例:次回までにこうしてみて下さい。〇〇について記録して下さい、など)
?カウンセリング終了、次回予約。
カウンセリングで話し合ったことを思い出しながら生活してみましょう。
?2回目以降の進め方。
前回のカウンセリングから今回までの間で、気分や体調に変化があればお知らせ下さい。特に話しておきたいことや話題にしたい出来事があれば、優先しておうかがいいたしますのでお知らせ下さい。気分や体調が安定しない、とても気がかりなことがあり落ち着かない、などの場合はそちらへの対応を優先します。認知行動療法は気分や体調が安定している時に取り組むことが望ましいとされています。
少しでも症状や状況がよくなるように、ご一緒に取り組んでまいりましょう。
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ここでは認知行動療法の基礎を詳しくお伝えしていきます。
認知とは
認知とは「その人がそのものごとをどうとらえていくか」その捉え方を指します。同じ環境や刺激を与えられても、その感じ方は誰でも同じというわけではありません。例えば同じ風景を見ていても、同じ音楽を聞いていても、その感じ方は人それぞれです。同じ外界からの刺激に対して、認知のされ方はそれぞれの人の考え方や経験によるところが大きいということです。人間関係に関しても同じで、人から同じ態度・同じ言葉をかけられた時でも、その受けとめ方は人それぞれ異なりますね。この「受けとめ方・認知」がゆがんだ状態を「認知のゆがみ」と呼びます。この「認知のゆがみ」は、特にうつ病のかたに多くみられると言われています。
認知行動療法とは
認知行動療法はcognitive behavioral therapy=CBTとも呼ばれます。認知のゆがみを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした、構造化された心理療法のことです。もう少しわかりやすい言葉でお話すると「考え方や行動をより良く変化させるために、ある形式に沿って行われる特別なカウンセリング」というところでしょうか。
認知行動療法を用いたカウンセリングでは、「日々の出来事に対する考え方、感じ方」に焦点をあて、それを意図的に変化させていくことを目指します。認知行動療法はうつ病をはじめとする、心の不具合や精神疾患の治療だけではなく、広く日常生活に活かしていくことが可能です。毎日をより良く、より楽しく過ごしたいとお考えの方のお手伝いをすることができます。ユカリズルームでは精神疾患の治療的対応に限らず、ストレスの軽減や・よりよい生活のために、また自分らしい人生のために活用される機会が多くあります。
認知行動療法の歴史
認知行動療法は1970年、アメリカの精神科医であるアーロン・ベックが考案した、主にうつ病のための治療法です。べックは、うつ病患者と接しているうちに、あることに気が付きました。それは「うつ病患者のものの捉えかた(=認知)が、普通の人とは違う」ということです。このことを「認知のゆがみ」とし、そのゆがみを「合理的に」「意識的に」治療する方法として認知療法が生まれたのです。「認知のゆがみ」は、同時にうつ病の症状でもあり、うつ状態がひどくなると、より強く表れる傾向にあります。例えば、愛する人を失う(対象喪失)、仕事が極端に忙しい、対人関係の複雑化などは大きなストレスとなります。このような大きなストレスにさらされた時、人は「認知のゆがみ」が出やすくなります。「認知のゆがみ」は新たなストレス要因を引き出したり、長引かせたりします。こうして、ストレスの総量がその人の許容範囲を超えた時、脳の機能低下が起きて思考力や精神力、集中力がなくなり、うつ病が発症すると考えられています。
認知行動療法3つのキーワード
キーワード1:自動思考
認知行動療法では、自動思考、すなわち様々な状況でその時に自動的に沸き起こってくる思考やイメージに焦点を当てます。
キーワード2:現実的検証
認知行動療法では観念的な議論ではなく、あくまでも現実に目を向けた検証を基本とします。認知行動療法を用いたカウンセリングでは、カウンセラーはクライエント様をあたたかく受け入れると同時に、クライエント様の考えや思いこみを、カウンセラーとクライエント様が一緒になって「科学者」のように検証していく共同的経験主義と呼ばれる関係の重要性が強調されます。カウンセラーは、クライエント様の主体性を尊重し、クライエント様が自分の意見を表現しやすい環境を作り出しながら、クライエント様が自分で答えを見つけ出していただくような関わり方をすることも大切です。
キーワード3:ホームワーク
認知行動療法では、ホームワークといって次回のカウンセリングまでの間に向き合うべき課題が出されます。実際に話し合ったことを実生活で検証しつつ、認知の修正を図ります。その内容はクライエント様の状態により、カウンセラーが提案・調整します。
認知行動療法を行う時の注意点
認知行動療法とは本来、クライエント様がご自分で「症状をやわらげたい」「自分を変えたい」と強く願い、意欲的に取り組むお気持ちがないと、効果はありません。また、今まで避けてきた心の中の嫌な出来事にも、正面から向き合う必要があるため、うつ病の急性期にいらっしゃるクライエント様にとっては、認知行動療法自体が負担となり、症状が悪化することがありますのでご注意下さい。病気をお持ちでない方であっても、大きなストレスや悩みがある時はそれらへの対処を優先し、認知行動療法には比較的気持ちが落ち着いている時期に取り組むことが望ましいと思います。
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うつ病を中心とした気分障害や社会不安障害にみられる不安障害は、物事(出来事)を客観的にみる思考力よりも、感情的にとらえる感情思考の方が強い場合におこります。 感情思考は認知の歪みにつながりますので、 このテストでチェックしてみてはいかがでしょうか。全部で35の設問があります。自分に最も当てはまると思われるものをお答えていきます。
カウンセラーのほうから35の文章を提示します。答え方は次の5種類です。
・「強く同意する」 (−2点)
・「少しは同意する」 (−1点)
・「どちらでもない」 (0点)
・「少し違う」 (+1点)
・「非常に違う」 (+2点)
点数について言及するだけでなく、それぞれの文章についての感想や、答えを選んだ理由も必要に応じてお聞きします。
各設問には次の7つの価値基準があります。
「承認依存度」
「愛情依存度」
「業績依存度」
「完全主義度」
「報酬依存度」
「全能感」
「自律性」
これらの点数を総合して考え合わせ、自分の価値観や考え方の癖を知ることで、今抱えている問題の解決の糸口がみつかることがあります。また、自分の特性を知ることで今後の人生を生き抜く方法を探す手がかりとなります。
お電話でも実施することができます。ご自身を深く知るために専門家と一緒に取り組んでみませんか。
あさくらゆかり
今日のK様とのカウンセリング記録
「あさくら先生とのカウンセリングももう3年になりますね。私、今朝ふと気持ちが向いて、今までのあさくら先生とのカウンセリングを記録したノートを見直してみたんですよ」
今日、電話カウンセリングをご利用いただいたK様。K様とは2016年7月に初めてお話しさせていただきました。2018年の1月に対面カウンセリングでもお会いしています。
K様のお話は続きます。
「私ね、この3年間おんなじことを書いているみたいなの。”何もしたくない”って。・・・それでね、私、原点に戻って考えてみたんだけれどね、私って本当に治りたいのかしら?それとも本当は治りたくないのかしら?」
うう・・・正直、すぐには言葉が出てきませんでした。なんて率直。これは自分自身への真正面対決です。
「本当は治りたいのか?治りたくないのか?」
私は申し上げました。「ええと・・・・K様・・・・その件はですね、・・・ええと・・・正直に申し上げますね。私的には、それは非常にアンタッチャブルなテーマなんですよ・・・私的には、というよりはカウンセリングという場で少なくともカウンセラーの方から話題にすることではなく・・・非常に難しいテーマで・・・」
しどろもどろの私に、K様はひとこと。「でもね、先生。私は今日このことについて深く掘り下げてみたくなったんです。23年間続けてきたカウンセリングの中で、今一度原点に戻りたくなったんです」
きっぱりとおっしゃるK様に対し(そこがK様の魅力のひとつです!)、私もいつまでもオロオロしてはいられませんので、話を前に進める覚悟を決めました。
「そうなんですね。ではまず、治る治らないということについて考えてみたいと思います」と前置きをして、私はデビット・D・バーンズの著書「いやな気分よさようなら」から引用した文章をお伝えしました。
『(うつ病が)本当に治った場合とは、次のような状態を指します。
1、どうして憂うつになったかその原因を知っている
2、なぜ、あるいはどうやったら良くなるかがわかる』
「K様の場合はうつ病単独の診断ではないとお聞きしておりますので、このことがどこまで当てはまるかわかりませんが」と申し上げ、90分間様々な角度から2人で検証してみました。
「K様にとって“治る”とはどのような状態を指すのでしょう。また”何もしたくない気持ち”と“治っていない”はイコールですか?」いろいろとお話を深めた結果、K様は見事に核心にたどり着かれました。
「あー!わかりました!治るとか治らないとかそういうことではないのね、きっと。治るととか治らないとかっていう言い方がよくないわ。“私は活動的な時間を増やしたい”って思っているのよ!!元気な日、そうでない日があってもいいわけだし、元気でいる割合なんかも自分で決められるもの!」
これこれ、これです、この瞬間!クライエント様がご自身で答えを手にされた時の感動といったらないです。私の大好きな瞬間です。電話口で興奮して、サ-っと鳥肌が立ってしまいます。
興奮冷めやらぬまま、K様にこの件をブログ記事にさせて下さいとお願いしたところ、快諾して下さいました。なかなか簡単には思えないことですよ、とさらに興奮する私にひとこと。「あら、私だってすぐには無理でした。カウンセリング歴23年ですもの」と。
K様の何もかもに頭が下がります。このようなカウンセリングこそ、私は「予防的」でも「治療的」でもなく「進展的カウンセリング」と呼びたいのだと心からそう思いました。
■適応障害の症状
適応障害の症状は、ストレスに対する正常な感情的反応(ストレス反応)の延長線上にあるものです。
症状の内容はストレスの内容と、症状の経過はストレスの経過と密接な関係があります。
症状はストレスと状況、さらに本人の性格によって様々ですが主に以下の4つの状態に大別されます。
○不安症状を中心とする状態
不安、恐怖感、焦燥感などと、それに伴う動悸、吐き気などの身体症状
○うつ症状を中心とする状態
憂うつ、喪失感、絶望感、涙もろさ
○問題行動を中心とする状態
勤務怠慢、過剰飲酒、ケンカ、無謀な運転などの年齢や社会的役割に不相応な行動
○身体症状を中心とする状態
頭痛、倦怠感、腰背部痛、感冒様症状、腹痛など
■適応障害が社会生活に及ぼす影響
適応障害の症状が社会生活におよぼす影響は、ストレスの要因によって様々です。
ここでは職場がストレスの場合を例にあげて説明します。
○不安症状が強い場合
ストレスに近づくにつれて不安や恐怖感が強くなります。
出社しようとすると、不安・緊張が強くなり通勤途中で動悸・吐き気が強くなり
出社が困難となることがあります。
○うつ症状が強い場合
ストレスに直面しそのことを考えたりすると、憂うつ、喪失感、絶望感が現われます。
職場で突然、泣いたり、涙を流したり、仕事への意欲が失われ仕事の効率が落ちます。
集中力の低下からミスが現われやすくなります。
○問題行動として現れる場合
ストレスを回避したくなり、遅刻、早退、欠勤などの勤務怠慢が現われます。
短絡的に自暴自棄となり、過剰飲酒、ケンカ、無謀な運転など
年齢や社会的役割に不相応な行動が現われます。
その一方で、ストレスの原因が会社など限局的な場合は、
会社にいないときや休日などは、比較的症状が軽いということもあります。
○身体症状として現われる場合
頭痛、倦怠感、腰背部痛、感冒様症状、腹痛などにより活動性が制限され、
病院受診を繰り返します。
■適応障害になりやすい人
相談や支援してくれる人がいなかったり、
孤立した環境であったり、多忙な環境であったりするなど、
周囲からのサポートが得られにくい状況の方は適応障害になりやすい傾向があります。
■適応障害の原因
適応障害の原因となる主なストレスは、仕事、家庭、恋愛、学校、病気などがあります。
仕事については、上司を中心とした職場の人間関係、異動による仕事内容や環境の変化、
仕事量の多さや責任の重さなどがあり、
家庭については、夫婦の不仲、義理の両親との関係、育児や教育の問題、
引越し、経済的問題などがあます。
他にも結婚問題、失恋、転校、いじめ、受験の失敗、慢性疾患、ガン治療など様々です。
■適応障害の発病率
精神科に通院しているクライエント様の10%以上が適応障害であるとされています。
実際のカウンセリングでは、より大きな割合で適応障害のクライエント様が増えているように
感じられます。
■適応障害は治るの?
早期に適切な対処および治療を受ければ、多くのクライエント様は回復します。
しかしながら、適応障害から、うつ病、アルコール依存症、反社会性人格障害などの
他の精神障害に発展してしまうクライエント様も少なからずいるとされています。
ストレスを強く感じたら、できるだけ早期に周囲に相談したり、
支援をもとめたりすることが重要です。
■家族や周囲ができること
適応障害の回復において、家族や周囲の果たす役割は大きいと考えます。
まずは、相談に応じるという姿勢が大切であり、
その上で本人が主体的にストレスに適応できるように
環境を調整したり、支援したりすることが重要と考えます。
ただし、本人の適応力を過小評価して、過剰な同情、支援、配慮をすることは、
本人の主体性を奪い、社会的責任を回避させることとなり、現実逃避的な反応を助長します。
そのため、かえって症状が強化されてしまい回復を妨げることになります。
■適応障害の治療法
クライエント様が主体的にストレスに適応できるような心理的的サポートが必要です。
そのためにはまず、受容、共感的態度で話を聞き、不安、緊張、恐怖によって、
一時的に機能不全に至った心の働きを支えて落ち着ける必要があります。
その中で、適応障害を引き起こしているストレスを同定し、
ストレスの内容が本人に対してどのような意味を持つかを理解していきます。
その上で、どの様な方法で患者様がストレスに適応できるようになるかを検討します。
ストレスへの適応を促す主な方法は以下のとうりです。
・本人のストレス耐性を上げること
最も理想的な方法であり、回復の目標でもあります。
しかしながら、認知行動療法などの精神療法によって、ストレスへの対処方法を体得し
ストレス耐性を上げるのには、時間を要しますし心身の不調を抱えた状態では
困難な場合もあります。
・周囲によるサポート
最も合理的と考えられる方法であり治療の中心となるものです。
相談にのり、共感や助言を行なうことによって、
一緒にストレスへ対処していくことです。
この過程において、クライエント様は精神的にも支えられ、適度にストレスも軽減され、
主体性を保ちつつストレスへの対処方法を身に付けることができます。
・ストレスの軽減
この方法は、一見ストレス関連障害である適応障害の原因療法にも思え、
実際に症状を軽減させる最も速効性がある方法であることから多用されています。
しかしながら、ストレスの軽減は、サポートの中で行なわれる適度なものであれば
問題ありませんが、回避など単純に極端にストレスを軽減させる
(職場における休職など)場合には注意が必要です。
ストレスが一時的なもので回避可能なものであれば有効ですが、
多くのストレスは持続性のものであり、回避し続けることはできません。
適応障害のクライエント様は、ストレスに対して恐怖、不安をもたれております。
従ってストレスが一時的に回避されると強い安堵感が得られますが、
その反面でストレスに再度直面することへの恐怖が一層強くなり、
主体的にストレスに対処していくことが困難となることがあります。
そうなれば、ストレスへの適応力としては低下することになります。
しかし、症状が著しかったり、現状でどうしても適応ができなかったりするときは、
ストレスを回避させざるを得ないことがあります。
その場合は、できる限り主体性を保ち、ストレスへの適応力の低下を防ぐために、
クライエント様に対しては、
「これは猶予期間であり、いずれはストレスに直面する必要があること」
「その間にストレスへの対処方法を体得する必要があること」を説明して治療していきます。
・薬物療法
薬物療法として抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬などが使用されますが、
あくまでも対症療法という位置づけです。
しかし、薬物療法によって心身の症状を緩和させることは、
ストレスの回避を最小限にとどめて、
サポートや精神療法によるストレスへの対処方法の体得を促す上で有効な療法です。
人間関係で傷ついた心は人間関係でしか癒すことはできません。
聞かせて下さい。あなたのお話。
躁病の主な症状は以下のとおりです。
1.爽快気分
2.活動欲亢進
3.自己評価の亢進
4.楽天的態度
5.思考奔逸
6.行動の脱線
夜もあまり眠らず、家族や知人にいろいろ話しかけて寝かせず、
身近なひとが疲れ果ててしまうことがあります。
また、深夜にもかかわらず、知人に長電話をしたり、必要のないものを買ったり、
無謀な株式投資を始めたりすることもあります。
気分は爽快となり、知らない人に話しかけたりします。
自信過剰となり、周囲の人を見下げ、バカにしがちでよどみなく話すけれども、
一貫性が無く、脱線したり繰り返しが多くなるようです。
浪費が多く、卑わいな言動も目立ち、非常識な行動をとるとるようになることもあります。
頭の回転が速くなり、アイデアが泉の如く湧いてくるように感じ、突発的な行動に出るようになります。
歴史に残る芸術家には、躁病の人が多かったと言われています。
・躁病になりやすい人の性格特徴
社交的、善良、親切、情味ぶかく、明朗でユーモアがあり、活発で熱しやすいことが挙げられます。
・躁病相だけという人は少なく、ほとんどの場合、躁病相と鬱病相を繰り返すことが多いようです。
双方を合わせて躁鬱病(そううつ病)といいます。
■躁鬱病(そううつ病)とは
別名:双極性障害。
躁の状態とウツの状態が交互に表れる双極性障害は
脳の神経の機能不全によりおこると考えられています。
決して、周りの人が甘やかしているからでも、本人がわがままだからでもありません。
本人はもちろん、周りの人が一生懸命に努力しても症状を抑えきれないことが多いものです。
日常生活のストレスを調整すると同時に、薬物療法が必要となります。
特にバルプロ酸カルバマゼピンはケイレン発作などを起こすテンカンの薬ですが、
躁状態にも効果的だと分かり積極的に使われるようになりました。
治療初期に、躁状態のためにイライライする気持ちが強まったり怒りっぽくなったり、
幻覚や妄想を体験したりしている場合には、気分安定薬の効果が表れるまで待てないこともあります。
そのようなときには抗精神病薬でまず気持ちを落ち着かせます。
注射で急速に鎮静して危険を避けなくてはならない場合もあるからです。
■根本的な治療が必要です
症状の出現が激しい場合は、ご本人と、その身近な方がたのためにも薬物療法は必要でしょう。
しかし、症状が落ち着いたら、
根本的な治療・解決の為にカウンセリングをお受けになることをお勧めいたします。
お薬は、一時的に症状を抑えているだけ。
根本から見つめなおさなければ、再度ストレスにさらされた時に
また同じように、つらい状態に陥るだけです。
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気分変調症とは、軽度の抑うつ気分、
広範な興味の消失や何事も楽しめないという感じが、
長い期間(2年以上)続く状態。
うつ病が長引いている方の場合
状態が気分変調症に変化している場合がある。
気分変調症の診断基準
A.抑うつ気分がほとんど1日中存在し、それのない日よりある日の方が多く、
その人自身の言明または他者の観察によって示され、少なくとも2年間続いている。
B.抑うつの間、以下のうち2つ(またはそれ以上)が存在すること
(1)食欲減退。または過食
(2)不眠、または過眠
(3)気力の低下、または疲労感
(4)自尊心の低下
(5)集中力低下、または決断困難
(6)絶望感
C.この障害の2年の期間中(小児や青年については1年間)、
一度に2ヶ月を超える期間、基準AおよびBの症状がなかったことはない。
D.この障害の最初の2年間は(小児や青年については1年間)、
大うつエピソード(上記参照)が存在したことがない。
すなわち、障害は「大うつ病性障害、慢性」または
「大うつ病性障害、部分寛解」ではうまく説明されない。
E.躁病エピソード、混合性エピソードあるいは
軽躁病エピソード(上記参照)があったことはなく、
また、気分循環性障害の基準を満たしていない。
F.障害は、統合失調症や妄想性障害のような
慢性の精神病性障害の経過中にのみ起こるものではない。
G.症状は、物質の直接的な生理学的作用、
または一般的身体疾患によるものではない。
H.症状は、臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、
または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
※DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引[新訂版] (医学書院) より
気分変調症と大うつ病・パーソナリティ障害との関係
典型的には、思春期から青年早期にかけて除じょに発症し
数年の経過を経たあと大うつ病に行こうする。
しかし大うつ病が軽快しても大部分の方が
病前の抑うつ状態に戻るだけである。
一般人口における有病率は約3%で大うつ病と同様、女性に多い。
大うつ病の併発は極めて高率であり
90%を超える方がいずれかの時点で大うつ病を重複する。
一方、パーソナリティ障害も高率に併発しやすく
その率は大うつ病よりも高いと報告されている。
気分変調症は性格か病気か
従来、このような状態は、未熟である、
あるいは自己愛の傾向が強いというような
性格の関与が大きいと考えられていた。
そのため、このタイプのうつ病は「神経症性うつ病」と呼ばれていた。
しかし、抗うつ薬(うつ病の治療薬)がよくきく場合も多いことがわかり、
現在では、うつ病の一種であると考えられるようになった。
他方、抗うつ薬がききにくい場合もあり、このような場合は、
従来からいわれていたように性格的要素に由来すると考えられている。
気分変調症に対する精神療法
気分変調症に対する精神療法の有用性については
否定的な研究結果が多い。
しかしこれは必ずしも心理社会的介入を否定するものではない。
気分変調症に対する精神療法の有用性については
1・高率に併発するパーソナリティ障害への早期対応が可能
2・抗うつ薬の効果が必ずしも十分でないこと
3・気分変調症は決して「軽症うつ病」ではないこと
があげられる。
気分変調症の回復は大うつ病単独での方よりも
芳しくないことが指摘されている。
予後も良いとはいえず、自然軽快することはないとされている。
*参考文献
金剛出版「精神療法 Val.32 No.3 P.308 現代型うつ病」
*この記事は、上記の文献を参考にブログ管理者が記述したものです。
正しい診断は医療機関でお願いします。
ユカリズルームのカウンセリングでできること
慢性の経過をたどり、社会的機能の低下もみられる
気分変調症の方に対するカウンセリングは
期間限定の短期精神療法である
対人関係療法や認知行動療法の効果は
あまり期待できないと考えます。
自分を見つめて反省したり、自己の感情を言語化するよりも
ともに語り合いながら夢中になれることをみつけ、
かつ身体へのいたわりを忘れない、という方向性での
カウンセリングを行うのが望ましいでしょう。
不安とは、明確な対象を持たない恐怖の事をさし、
その恐怖に対して自己が対処できない時に発生する感情の一種です。
不安が強く、行動や心理的障害をもたらす症状を総称して不安障害と呼びます。
この障害により発汗、動悸、頻脈、胸痛、頭痛、下痢などといった身体症状が現れる事があります。
治療には、認知療法・認知行動療法・薬物療法などがあります。
■主な不安障害の分類
広場恐怖 ・社交不安障害・対人恐怖症・パニック障害
過敏性腸症候群・ 強迫性障害・心的外傷後ストレス障害(PTSD)・適応障害など。
「なぜかわかりません。でも不安なんです。」
そんなふうにおっしゃるクライエント様が増えています。
カウンセリングでは、お一人おひとりのお話を丁寧に伺い、
その不安の原因を探りながら、その方が明るく楽しい人生を送ることができるよう
精一杯援助させたいただいております。
心がなんとなくもやもやすること。
どれを選んだらよいのかわからなくなること。
心の奥の苦しさを誰にも話せなくなること。
いろいろな気持ちがぶつかりあうこと。
迷ったり不安になったり。それが「悩む」という状態です。
悩みを自分の力で解決することは素晴らしいこと。
でも、なかには自分ひとりではどうしても解決できないときもあるはず。
ひとりでは抱えきれない荷物はどうかカウンセラーにわけてください。
ひとは迷い、不安になる自分の気持ちを誰かに話すことで、
落ち着いて考えたり決断したりすることができるものです。
「答えはクライエント様が持っている」
カウンセラーは、からみあった心の糸をゆっくりとほぐしながら
その答えを引き出すお手伝いをさせていただいています。
1、予防的カウンセリング(Preventive)
こころの病の発症や、悪化の原因となるストレスの軽減を目指します。
悩みや問題などのストレスによる不定愁訴がある、不安や緊張が強い、うつ病や心の病なのではないかという懸念をお持ちの方が対象です。また、今後対処できないと予想される生活環境やストレスをお持ちの方も含まれます。そのまま放置しておくと、問題が発生し、心身の状態の悪化が予測される場合、早めの対応が必要です。
カウンセラーは、一人一人の性格、現在の状況、ストレスの内容、悩みや問題の本質を把握し、問題が発生しそうな時や複雑化しそうな時に予防的に働きかけ、こころの病の発症や症状の悪化を防ぎます。
まずは、クライエント様の話をよく聞き、お気持ちを理解させていただくと共に、個人をとりまく環境や状況を正しく把握します。お話は、カウンセラーの無条件の肯定、共感的理解を軸に進められます。クライエント様の心理的混乱の解消をはかり、不適応や病理への適切なアプローチを行います。
その際に重要となることは、ラポール(信頼関係)の形成とカウンセラーの情緒的な支えです。悩みや問題などのストレスが具体的な場合は、そのことについて話しあっていきますが、ストレスの向き合い方については、カウンセラーのほうから一方的に指示やアドバイスをすることはいたしません。カウンセラーは、単に問題点や原因を指摘するのではなく、「クライエント様はどのように解決したいと思っているのか、具体的に役立つリソース(資質)は何か、実行可能な具体的行動とは何か、どのようなこころの持ち方をすることがよいのか」などについて共に考えていきます。
【予防的カウンセリングの三段階】
1、事前に問題を予測し、さまざまな方法で対処または回避する段階
2、予兆のみられる早期段階で問題を発見し、症状が悪化することを防ぐ段階
3、問題が本格化し、適切な対応をする段階(治療的カウンセリングに進みます)
2、治療的カウンセリング(Therapeutic)
現在お持ちの症状の緩和、悩みや問題解決のための糸口発見を目指します。
うつ病をはじめとするこころの病の症状の緩和を希望される方、さまざまな問題や悩み、課題を抱え、その解決を求めようとする方が対象です。
特に、問題や悩みに直面せざるを得ない時、カウンセラーの専門的なアプローチにより、不適応状態からの回復や、問題の具体的解決の糸口発見を援助いたします。
カウンセラーは、クライエント様のリソース(問題解決のためにお持ちの資質)を見出し、自己肯定感を高めていくように努めます。その結果、クライエント様に、問題に対処できるという自信や、ストレスに対するコントロール力が身に付き、症状の緩和が期待されます。
【治療的カウンセリング 基本の6段階】
1、クライエント様の訴えをよく聞いて、お気持ちに共感し、支持させていただきます。
2、事実関係と、問題を継続させる要因を検討します。
3、状況を多角的にみて、今できていること、⁹理想的な解決方法について話し合います。
4、適応的思考の取得、または達成可能な肯定的目標の設定ができるよう援助します。
5、有意義な会話により、自己肯定感、自己効力感の向上をはかります。
6、症状の緩和や、問題解決のための¹³具体的な行動・思考を支持、支援いたします。
【ストレスマネジメント】
ストレスマネジメントとは、ストレスに対する人間の心身のメカニズムや反応を理解し、ストレス反応の軽減、あるいはストレス障害の予防や回復を行うことを指します。自分の意思でコントロールできないものと理解していた情動や身体症状が、自己コントロール可能である、という新たなパラダイム(規範となる、物の見方や 捉え方)の提供を目指します。クライエント様自身が、その問題と、自身への影響力を理解する力を持つことではじめて、セルフケアが可能になります。カウンセラーは、多様な問題や複合的な問題への影響についてクライエント様と共に話し合います。問題を客観的に検討しながら、クライエント様が自ら、ものごとのとらえ方、おこころの持ち方や考え方、日常生活の中で実践可能な対処法などを見出すことができるように援助いたします。
3、進展的カウンセリング(Developmental)
自分をみつめなおし、よりよい人生を歩むための術を取得することを目指します。
対人関係の改善や社会的適応性の向上を求める方、人間的成長を希望される方が対象です。これらは、生涯にわたる発達課題達成のために必要なことであり、すべての方が対象となります。
進展的カウンセリングでは、個人の成長に着目し、以下の3つの項目のうち、いずれかもしくはすべてに変化、変容が認められた場合に、成長・開発を遂げたと考えます。
1、思考
自分の信念が修正される
今まで考えなかったことを考えられるようになる
洞察するようになる
2、行動
今までしなかったことをするようになる
今までできなかったことができるようになる
普段の言動が変化する
3、感情
今までとは違う感じ方をするようになる
感情のコントロールができるようになる
感情表現が豊かになる
カウンセラーは、人間の心理や発達の理論に基づいた、対人的援助活動を行います。クライエント様自身の自己管理や他者理解が深まるように援助し、自己コントロール力や対処スキルの向上を目指します。クライエント様が自立して、より豊かな社会生活が送れるように、心身の発達を促進し、社会生活で有用なライフスキルの向上をはかります。
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子供なんて嫌いです。うるさいし汚いし、ずけずけものを言うし、ずうずうしくて、こちらの都合なんておかまいなしに、泣くはわめくは駄々はこねるは、ほんとうにもう、つきあってられません。
子供は天使なんかじゃありません。私たちの思いどおりになど、いくはずはないのです。当然です。しょせん別々の人間ですから。親子だって、人と人とのつきあいには違いありませんから、うまくいかないときもあるはず。そんなときはどうか大きな声で宣言してください。「子供なんて、大嫌いだあ〜〜!」
母親はいつも子供がかわいいなんて、幻想です。子育てを苦痛に感じることは罪でもなんでもありません。模範的なお母さんを演じて苦しむより、ずっと健康的です。大丈夫!好きでも嫌いでも、「子供のことを気にかけている」という時点であなたは立派な良いお母さんです。本当に問題となるお母さんは、子供に無関心ですから。
【子育ての常識。そんなこと、わかってるけど・・・】
あなたはこのような言葉にとらわれていませんか。
「母親はいつも子供がかわいくて無条件に愛しているものです。」
「子育ては自分育て。お互いに成長していける尊い作業です。」
「もっと子育てを楽しみましょう!楽しまなくてはいけません。」
「三歳児神話は正しいのです。最低でも三歳までは親元で育てましょう。」
「目をかけて、手をかけて、時間をかけて。子育ては一生の大仕事です。」
「○歳までに○○すべきです。あとで取り返しのつかないことになりますよ!」
「子供が育つ魔法の言葉!子供を○○に育てるにはこうしましよう!」
確かにすべて正論です。間違ったことはなにひとつ言っていません。けれども、これらはすべて、しょせん理想です。幻想です。いまだかつてないストレス社会の中で子供を育てる環境は年々悪化しています。現代社会において「子育てをする」ということはもう普通のこと、できて当然のことではないのです。「育児は楽しい」これが真実ならば、なぜ、この世のお父さんたちはその楽しみを無理やりにでもお母さんから奪いに来ないのでしょうか。
【正論も、理想論もいらない。本音で話してみませんか】
乳児の泣き声と授乳に追われての睡眠不足。
日々の子育てに加え、追いかけてくる家事、仕事。ママ友達とのトラブル。
夫や両親の無関心・無理解。核家族化による、社会からの孤立。
園や学校などの集団生活に送り出すにあたっての準備や心配事。
日々多大なストレスや不安と懸命に闘っているあなたにふりかかる
子育て・育児の問題の数々。
これらの問題について、誰かに相談した時、「子育てを楽しまなくちゃ」とか「あなた母親でしょ。母親なら・・」という「理想論」が返ってきたとしたら・・・。あなたはそれを、素直に受けとめることができるでしょうか。子育て・育児電話相談室 スマイルルームの相談員と一緒に、「理想論」「正論」はすべて抜きにして「本音で」「実際的な」子育てについて考えてみませんか?子育て・育児相談室スマイルルームに「お仕着せの子育て論」はありません。聡明なあなたなら、もうとっくに知っているであろう「子育ての知識」や「子育ての理想論」を改めてお話したところで、まったく意味がないからです。「そんなこと百も承知よ。でもできないの。うまくいかないの。だから苦しいの!!」そんな心の叫びを、まずはしっかりとうけとめさせていただきます。自分の気持ちを信頼できる誰かに話してみる・・・まずはそこから始めてみましょう。愚痴も泣き言も大歓迎です。ご希望の方には、専門知識を持つ相談員が実際のお悩みの解決に向けてアドバイスをさせていただきます。
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(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス所属
マザーカウンセラー
マザーカウンセリング・スマイルルーム室長
あさくらゆかり
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今日は私は、マザーカウンセリングルーム「スマイルルーム」の室長として
「小一プロブレム・中一ギャップ」について
お話ししたいと思います。
小一プロブレムとは
入学したばかりの小学校一年生が、
集団行動がとれない、授業中に座っていられないなど
小学校生活に適応できないという個人的問題、
時に学級として機能しない問題のこと。
中一ギャップとは
授業内容の高度化や先輩後輩の上下関係など
小学校にはなかった新しい環境になじめず
不登校等になる生徒が中一で急増する現象。
このような教育現場での問題については
国や自治体も重く捉えており
「幼保小中」教育連携の重要性が指摘されています。
進級でさえ、子供たちにとっては大きな出来事ですのに
「進学」となればなおさら大変。
環境の変化に強い子、弱い子がいますから
小一、中一のお子さんをお持ちのお母様は
いつもよりも繊細な視点でお子さんをみてあげることが重要になります。
このように見ていくと、「小一プロブレム・中一ギャップ」は
こころの病でいうところの「適応障害」によく似ているような気がします。
適応障害とは・・・
日常的ではあるものの、個人にとっては重大な出来事、
例えば進学・独立・結婚・就職・失業・病気などの生活上の変化にうまく対応できず、
日常生活が続けられなくなる状態。
原因となるストレスがはっきりしていて、
他の心の病気(うつ病や神経症など)がない場合
適応障害と診断されます。
・・・ということで、、「小一プロブレム・中一ギャップ」は
適応障害に似ていると感じているわけですが(特にお子さんが中学生の場合)
だからといって、小一、中一のお子さんを
精神科や心療内科に連れて行く、というのはあまり現実的とはいえません。
(余談ですが、子供にこころの病が疑われたとして、薬物を用いた治療は
強迫性障害の場合のみ確認されているそうです)。
では、小一、中一に限らず、子供が学校生活において
多大な不安やストレスを感じている場合、親ごさんに出来ることは何か?
不安やストレスが非常に強く、明らかにいつもと違う言動がみられる場合は
「適応障害ベースの対応」と「不安障害ベースの対応」とに分けて考えていくことが大切です。
次回、詳しくお伝えしていきたいと思います。
追記:お子さんが小一の場合「集団行動がとれない、授業中に座っていられない」などが
発達障害と関わっている場合もあります。
この場合に関しましては、また次の機会に。
(株)kikiwell キキウェルメンタルヘルスサービス
(社)日本ライトカウンセリング協会理事
あさくらゆかり
皆さんは「カウンセリング」という言葉からどんなことを想像しますか?
「いろいろな話を聞いてもらうところ」「問題を解決するところ」「傷ついた心を治すところ」
このような答えが一般的でしょうか。でも・・。
「悩みなら友達にも聞いてもらえる」「自分の問題は自分で解決するべきでしょう」
こんな声も聞こえてきそうです。
そもそもカウンセリングとは何でしょう。
カウンセリングとは心理学的な専門的援助活動。
ほとんどすべての人を対象とし、自己をさらに成長させていくためのものです。
「カウンセリングは心の弱いひとが受けるもの」。
人との会話の中で、そんなふうな誤解を感じることがあります。
しかし、カウンセリングとは、カウンセラーが心の問題の解決に携わるという行為だけを
意味しているのではありません。
また、心の病の治療のためだけに行う行為でもありません。
「安心感を持って生きていくためのカウンセリング」
「自分に自信が持てるようなカウンセリング」
うつ病電話カウンセリング・ユカリズルームでは、そんなカウンセリングを目指しています。
(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス所属カウンセラー
(社)日本ライトカウンセリング協会理事
あさくらゆかり
このところの暑さ、私たちが子供のころに体験している範囲を超えていますね。
お年寄りや赤ちゃんなど体調を崩したり、実際に熱中症で命をおとされる方もいらっしゃるとか・・・。
そんな中、お電話でのカウンセリングで
「体調がすぐれません」というのクライエント様の訴えを多く耳にします。
梅雨時、湿度が上がり始めてから今までずっと調子の悪い方、
低気圧が接近すると起き上がれなくなってしまう方、
そんな中でみなさん、必死にお仕事や子育て、家事をこなそうとしていらっしゃるのです。
ここではあえて、私にこういわせて下さい。
「〜しなければならない=すべき思考」はこのさい手放しましょう!
’暑さ’も立派なストレッサー(ストレスのもと)です!!」
以下、私達のカウンセラー養成講座初級コーステキスト7ページから抜粋します。
********************************************************************
ストレッサー 要因別
外的ストレッサー
「自然」に代表される外部環境や社会環境を要因とするもの。
・物理的ストレス・・寒暖の変化・騒音・薬物など
・社会的ストレス・・経済状況の変化・人間関係など
内的ストレッサー
個人的な状態や生理的状況の変化を要因とするもの
・心理的・情緒的ストレス・・緊張・不安・焦り・寂しさ・怒り・憎しみなど
・生理的・身体的ストレス・・疲労・不眠・健康障害・感染など
********************************************************************
「ストレス」というと、まっさきに思い浮かぶのは上記でいうところの
「内的ストレッサー」なのではないかと思います。
でも絶対的に忘れてはならないのは「外的ストレッサー」です。
気持ちだけではどうにもならないことがあります。
寒すぎる、暑すぎる環境の中で、人は穏やかな気持ちで過ごすことはできないはず。
夏休みってなんであるのでしょう・・・
それを考えたら、大人だって、休んだり手を抜いたりするのって
ある意味必要であり、当然のことなのかもしれません。
また、もうひとつお伝えしたいこと。
それは、外的環境に対する耐性には、個人差が大きいということです。
さきほどの暑さ、寒さでいえば、
暑くても平気な人がいれば、寒さに強い人もいます。
反対に暑さに弱い方がいれば、寒さに弱い方もいる(はい、それは私です)。
もしもあなたの身近な人が、気温や湿度などの外的環境により
辛い思いをしているとしたら、どうかまずそのこと自体を認めてさし上げて下さい。
「このくらいの暑さ、大丈夫だよ」ではなく
「暑いよね」とその感覚を尊重し、対策を立ててあげて下さい。
同じように思えなくても、同じように感じられなくても、です。
同感(同じように暑いと感じること)ではなく
共感(私は暑くないけど、あなたは暑いんだねと寄り添うこと)をしてあげて欲しいのです。
ここでは「暑い、暑くない」を例にとりましたが、これはいつでも一緒です。
「死にたいんだよね」という言葉に対しては
「死にたいなんて言ったらだめ!」(否定)ではなく
「死にたいと思っているんだね」とまずは相手の言うことを受けとめましょう
・・・・・・同感、共感の話からずいぶん飛びました。
「死にたいです」と言われた時の具体的対応については、又次回お話します。
(しまった・・・・こんな着地点は予想していませんでした・・・・・!)
ではではとりあえず、また明日!
(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス所属カウンセラー
(社)日本ライトカウンセリング協会理事
うつ病専門電話カウンセラー
マザーカウンセラー
あさくらゆかりでした!
]]>
「アダルトチルドレン」
みなさんはこのような言葉をお耳にしたことがございますか?
いろいろな解釈が存在していますが、私がこれまでたくさんの方のお話を伺う中で
アダルトチルドレンに対する一番しっくりくる解釈は次のようなものです。
「子供時代を子供らしく過ごすことができず、大人になった人たちのこと」
様々なことが原因で、「子供時代を子供らしく(のびのびと)過ごすことのできなかった子」は
たいてい「いい子」に育ちます。
「自分が思うように」「自分が感じるように」「自分が考えるように」「自分が望むように」
ふるまったり発言したりするのではなく
「周囲の状況を察知して、把握して、周囲が望むような反応し、行動する」ことが身についているのです。
「自分が思うように」「自分が感じるように」
「自分が考えるように」「自分が望むように」
そう、ありのままの自分でいると、周囲から非難される、周囲とうまくいかない。周囲に受け入れてもらえない。
そのようなことが多くなると、その子は「ありのままの自分」でいることをしなくなります。
「ありのままの自分でいると良いことがない」(または自分に危険がふりかかるほどの悪いことがある)
ということを学習した子は「ありのままの自分」を深く心の奥底に閉じ込めます。
そのような生き方をパターンとして学んだ子は、
大人になってもそのパターンで生き続けることが多いといわれています。
自分主体ではなく、周囲や他人を主体にして生きているのです。
また、アダルトチルドレンの方がたは
ありのままの自分を否定して生きていますから、
他人が「ありのままの自分」でいることが許せません。
このようにして、アダルトチルドレンの方々は、適切な距離を保ちながら
親密な人間関係を築くことが難しくなり
子供時代から大人になってからも、人間関係において悩むことが多くなるのだと言われています。
以下、私どものカウンセリングルームで行っている、
アダルトチルドレンだと思われる方へのワークの手順を示します。
ご興味をお持ちの方はぜひご相談下さい。
初回はお一人お一人のお話を丁寧にお伺いし(受理面談)、
2回目以降はその方に合わせた手順でカウンセリングを進めていきます。
【基本】
1、あなたが解決したい問題を同定しましょう
2、過去に起きていたことを確認しましょう
3、あなたが受け取ったメッセージを見つけましょう
4、子供の自分を肯定してあげましょう
5、家族の中での自分の役割を知りましょう
6、自分の感情に向き合いましょう
7、してほしいこと、してほしかったことについて考えてみましょう
8、自分を育てなおしましょう
【応用】
1、「自分を変える」その準備をしましょう
2、自分と他人との境界について考えてみましょう。
3、健全なコミュニケーション(受信する)について学びましょう。
4、健全なコミュニケーション(発信する)について学びましょう。
5、親密な関係になる、そのプロセスを学びましょう。
6、自分を大切にしましょう。
7、「自分を変える」その具体的な計画をたてましょう。
8、計画を実践してみましょう。時々振り返り、評価してみましょう。
勇気が必要なワークです。
けれどもこのワークに真正面から取り組めばきっと、
新しい自分、新しい人間関係に出会うことができます。
努力したことは、決してあなたを裏切りません。
アダルトチルドレンとは病名ではありません。
ですからこのようなワークに
精神科や心療内科でお医者様が積極的に取り組むことはほとんどないようです。
また、アダルトチルドレンとは人格的な欠陥ではありません。
子供時代を子供らしく生きることができなかったあなたは
「ありのままでいてはいけない」というメッセージを周囲から受け取り、
そのメッセージに縛られたまま大人になりました。
あなたを縛るそのメッセージはどこから来たのか?
それは今どこにつながっているのか?
それをご一緒に見つけだしていきましょう。
幼い頃にあなたが受け取ったメッセージ。
大人になったあなたはもう、そのメッセージに縛られる必要はないのです。
自分が感じたこと、自分が思ったこと、自分で考えたこと。
すべてを肯定してあげて下さいね。
ユカリズルームでは、多くの方々がこのアダルトチルドレンのワークをお受けになられて
「ありのままの自分」を取り戻し、自分らしく生き生きと生活なさっています。
安心してご相談下さい。
自分を理解し成長していくためのワーク。
ぜひご一緒にチャレンジしていきましょう。
*********************************************************************
カウンセリングとは心理学的な専門的援助活動です。
「安心感を持って生きていくためのカウンセリング」
「自分に自信が持てるようなカウンセリング」
ユカリズルームでは、そんなカウンセリングを目指しています。
聞かせて下さい、あなたのお話。
(株)kikiwell キキウェルメンタルヘルスサービス
聞き上手倶楽部 ライトカウンセラー
うつ病専門 心理カウンセラー
マザーカウンセラー
あさくらゆかり
]]>トラウマをもたらすような様々な種類の被害による外傷後ストレス障害(PTSD)を対象とした、
短期間の認知行動療法プログラムです。
具体的には、過度な恐怖や不安を克服するために、
クライエントを安全ではあるが不安を喚起させる状況に直面させるというものです。
持続エクスポージャーには以下の4つの手続きがあります。
1、心理教育(PTSD、トラウマ反応の説明等
2、呼吸再調整法
3、現実エクスポージャー
トラウマによる苦痛や不安のためにクライエントが避けている状況や対象に対して繰り返し行う。
4、想像エクスポージャー
想像の中でトラウマ記憶に立ち戻って話すこと。トラウマ記憶に対して繰り返し行う。
PTSDが慢性化するのは、トラウマの想起刺激を極度に回避し、
トラウマしたために記憶が適切な処理を受けなかったからです。
想像エクスポージャー及び現実アクスポージャーを通じて、
クライエントはトラウマに関連した思考、イメージ、状況に意図的に向き合い、
自分と世界についての知覚が不適切であったことを学びます。
繰り返しトラウマ記憶の扉を開いて物語ることで、
トラウマとなった出来事の中には様々な別の要素があることに気が付き、
必ずしも“世界は危険”だとか、“自分は無力である”と信じる必要はないことが、
正確に判断できるようになります。
こうした変化がPTSD症状を軽快させると同時に、
自分が自分を制御しており、
自分には充分な能力があるのだという感覚を取り戻させるのです。
【持続エクスポージャーの利益とリスク】
利益
・全般的な不安・怒り・罪悪感等の軽減
・クライエントが自分本来の生活を取り戻すことができる
リスク
・不安を喚起するイメージや記憶、状況に向き合う時の不快感と苦痛
・一時的に症状が悪化することがある
利益とリスクを充分に理解し、吟味してから取り組みましょう。
***********************************************************
記事執筆
(株)kikiwell所属カウンセラー あさくらゆかり
参考文献
「PTSDの持続エクスポージャー療法〜トラウマ体験の情動処理のために〜」
エドナ・B・フォア
エリザベス・A・ヘンブリ―
バーバラ・0・ロスバウム
]]>
例えば、愛する人を失う、仕事が極端に忙しい、対人関係の複雑化などは
大きなストレスとなります。
このような大きなストレスにさらされた時、人は「認知のゆがみ」が出やすくなります。
「認知のゆがみ」は新たなストレス要因を引き出したり、長引かせたりします。
こうして、ストレスの総量がその人の許容範囲を超えた時、
脳の機能低下が起きて思考力や精神力、集中力がなくなり、
うつ病が発症すると考えられています。
うつ病だから認知がゆがむのか?認知がゆがんでいるからうつ病になるのか?
このことについてはまだはっきりと解明されていません。
ある一つの病気について考える時、その原因だと考えられることが、
同時に症状になるという、非常にまれなパターンを持っているのが
うつ病と認知のゆがみとの関係です。
キキウェルメンタルヘルスサービスでは、メールカウンセリングを行っております。
【メールカウンセリングのメリット】
1、好きな時間にじっくりと相談することができます。
2、お仕事、育児や介護などで一人の時間を確保することが難しい方に適しています。
家族やお子さんが寝静まった深夜に、ご自身のお気持ちを文章にして送って下さるクライエント様が
多くいらっしゃいます。
3、ご自身の悩みを文章化することでものごとを客観視することができます。
4、カウンセラーからの返信が文章として残るので、必要な時に取り出して
読み返すことができます。
5、携帯電話からのメールお受けもできますので気軽に利用できます。
6、電話カウンセリングとの併用で、カウンセリングの効果をより発揮することができます。
【電話カウンセリングとメールカウンセリング 併用利用例】
事例1
普段は電話カウンセリングを利用。
じっくり継続的に向き合いたい案件のみメールカウンセリングを利用。
事例2
普段はメールカウンセリングを利用。
早急に解決したい問題が発生した時のみ電話カウンセリングを利用。
事例3
メールカウンセリングで、色々なカウンセラーに相談してみて
一番相性の良いカウンセラーと電話で話す。
ご利用のかたちはあなた次第です。あなたからのメールをぜひお待ちしております。
]]>電話カウンセリングのご利用者様が対象です。
対面カウンセリングをご利用いただいた方の感想をご紹介します(ご本人了承済み)
*******************************************************************************
事例1
親類の結婚式が東京であるので、その日程に合わせて対面カウンセリングを予約しました。
何度も電話でお話したことのあるカウンセラーさんでしたがお会いするのは初めて。
とても緊張しましたが、すぐにうちとけることができ、あっという間の90分間でした。
(30代男性 熊本在住)
事例2
子育てが苦しくて仕方ない日々・・、子どもを主人に預けてホテルに一泊の予約を取りました。
一人でのんびり過ごしたい・・ホテル内のジムで汗を流したり、エステで癒されたりしたい・・
そのつもりでしたが同時にふと思いました。
「身体のメンテナンスはそれでいいけど、じゃあ心のメンテナンスは?」
そう感じた時、以前ウエスティンホテルのロビーで受けた、対面カウンセリングを思い出し、
すぐに予約を入れました。
ジムやエステもいいけれど、やっぱりきちんと問題に向き合うことも必要だと思ったからです。
カウンセリングの中で、今後の方向性もしっかり見えてきて
(カウンセラーさんと話しているうちに、自然と考えがまとまりました。
子どもの問題だと思っていたことが100%夫婦の問題だとわかり、びっくりしました)
笑顔で家に帰れそうです。
(30代女性 東京在住)
事例3
会社の研修会が東京であるので、前のりして対面カウンセリングを受けました。
交通費が自費でかからない時にこうやってこれからも利用したいです(笑)。
(20代男性 秋田在住)
事例4
ネットで知り合った仲間と東京でオフ会することになって。
約束は夕方なので、お昼からカウンセラーさんと会うことに。
電話で話した通りの印象の方でした。
これからの電話カウンセリングがぐっと身近になりそうで嬉しいです!
(40代女性 北海道在住)
事例5
趣味の習いごとの発表会があり、上京。
銀座で画廊巡りや気になる話題のお店でランチをしたあとにカウンセリング。
ちょっと優雅な気分で、心もメンテナンスもできて大満足です。
(40代女性 名古屋在住)
*******************************************************************************
]]>初回のカウンセリングをインテーク(受理面談)といいます。インテークは1〜3回必要です(1回は45分間)。
インテークでは、主に以下のことを行います。
クライエント様が今、どのようなことでお困りかをうかがって、私がカウンセラーとしてどんなお手伝いができるのかをご一緒に考えていきたいと思います。お手伝いできることがあるとしたら、どのような技法が適切なのかご一緒に検討していきましょう。
2点だけ約束して下さい。
1、お話していて、辛くなった時は話しを中断しましょう。過去を語ることで、辛い気持ちを再体験すると、カウンセリングの後に、余計に苦しくなる場合があります。それを避けるためです。
2、カウンセラーからの質問に対して、「答えたくありません」「話したくありません」「わかりません」という答えもどうか胸を張っておっしゃって下さい。話さない権利もクライエント様は持っています。
*お話の例
今お困りのこと・解決したいと思っていること・悩んでいること・なりたい自分の姿・目指している状態・希望している環境・生育歴・現在の生活・過去の体験で今に大きな影響を与えていると思われること
(こころの病をお持ちの場合)
発病のきっかけ・病を維持させている原因と思われること・病の結果として生じている現在の問題・家族背景と家族の理解度 など
1・アジェンダ(テーマ・議題・課題)について、カウンセラーと話し合って決めます。今後の指針となるものです。
2・どんな技法にするのかをカウンセラーと話し合って決めます。
キキウェルメンタルヘルスサービスの認知行動慮法では、全部で6つの技法をご提案することができます。特定の技法について、カウンセラーのほうから一方的に押し付けることはいたしません。技法の内容、特徴などをご説明致しますので、クライエント様自身に吟味していただきます。お好み・ご希望を遠慮なくおっしゃってください。また、技法の選択についてお任せいただけました場合には、カウンセラーのほうから適切と思われる技法を組み合わせてご提供させていただくこともあります。
認知行動療法では、次回のカウンセリングまでの間に行っていただきたいこと、ホームワークというものがあります。ホームワークを日常生活の中に取り入れていくことにより、認知行動療法の効果が出やすくなります。お気持ちが向いた時で構わないので、取り組んでみましょう。時間がない時や、お気持ちが向かないときは取り組まなくてかまいません。
次回のご予約を承ります。少しでも症状や状況がよくなるように、引き続きご一緒に取り組んでまいりましょう。
まずはじめに、ご気分や体調についておうかがいします。特に1回目の認知行動療法の後は再体験による症状の悪化が心配されます。前回のカウンセリングの後、気分や体調の悪化があった場合は教えて下さい。
次に、前回のカウンセリングから今までの間で、特に話しておきたいことや話題にしたいことがあれば、優先しておうかがいいたします。認知行動療法は大切ですが、もしも今目の前に気がかりなことや、早急に解決するべき問題がある時はそちらを優先にしましょう。基本的に認知行動療法は、心と体が比較的安定している状態で受けることが望ましいです。
]]>
うつ病の場合の認知療法の基本的な手順
?問題を整理する。
整理された自分の問題を「治療の標的」ととらえ、明確化します。『自分の症状がどのようにできあがっており、それらがどのような仕組みで起きているか』ということをクライエント様自身が学ぶことが大切です。
?目標(治療の標的)を決める。
問題解決にあたる際の具体的な目標を決めます。できれば「長期的目標」「中期的目標」と「短期的目標」とに分けて考えてみると決めやすいかもしれません。
?考え方の偏りの基礎となる、クライエント様固有の信念(=スキーマ)を修正する。(スキーマの例:「私は無能だ」「自分に価値はない」「自分は愛されない」など)
まず、治療の標的のどこから問題解決にあたるかを検討します。さまざまな問題のどこから解決するとやりやすいかを考え、実行します。たとえば以下の方法があります。
・環境を変えてみる(刺激統制法を含む)
・行動を変えてみる(エクスポージャーやスキル訓練を含む)
・考え方を変えてみる(認知の修正を狙う)
1、自動思考
認知行動療法では、「自動思考」と呼ばれる様々な状況でその時に自動的に沸き起こってくる思考やイメージに焦点を当てます。
2、現実的検証
観念的な議論ではなく、あくまでも現実に目を向けた検証を基本とします。クライエント様をあたたかく受け入れると同時に、クライエント様の考えや思いこみを、カウンセラーがクライエント様と一緒になって「科学者」のように検証していく共同的経験主義と呼ばれる関係を目指していきます。カウンセラーは、クライエント様の主体性を尊重し、自分の意見を表現しやすい環境を作り出しながら、自分で答えを見つけ出していただくような関わり方をすることが大切です。
3、ホームワーク
認知行動療法では、ホームワークといって、実際に話し合ったことを実生活で検証しつつ、認知の修正を図ります。ホームワークの内容はカウンセラーとクライエント様とで話し合って決めていきます。ただし、学校の宿題ではありませんので、ホームワークが体調不良でできなかった時があったり、気持ちが向かずに取り組むことができなかったとしても構いません。そのような時は次回のカウンセリング時に、胸を張って「やっていません」とお伝え下さい。
]]>うん、はい、確かに!!
そうなんです。認知行動療法は、心が辛くてどうしようもない時、問題に巻き込まれてしまって感情的になっている時など、心が不安定な時は、取り組むことが難しいのです。空腹で死にそうな状態の人に無理やり釣りを教えるのは酷ですよね。
認知行動療法とは本来、クライエント様がご自分で「病気を治そう」「治したい」と強く願い、意欲的に治療するお気持ちがないと、効果はありません。また、今まで避けてきた心の中の嫌な出来事にも、正面から向き合う必要があるため、うつ病の急性期にいらっしゃるクライエント様にとっては、治療自体が負担となり、症状が悪化することがあります。ご注意下さい。
また、認知行動療法が始まったあとでも、もしも今目の前に気がかりなことや、早急に解決するべき問題がある時はそちらを優先にしましょう。基本的に認知行動療法は、心と体が比較的安定している状態で受けることが望ましいとわたしは考えています。
]]>あなたが自分で釣った大きな魚を手に歩いていると、おなかをすかせた人が向こうから歩いてきました。その人は「私は3日間何も食べていません。もう死にそうです」と言います。さて、あなたはどうしますか
・魚をその人にあげる
・魚を二人で分け、半分ずつ食べる
・気が付かなかったふりをして、立ち去る
・気の毒に思い話だけは聞く
認知療法の発想に基づく対応は、こうです。
・その人に釣竿をあげて、えさのミミズのとり方を教え、釣り場、釣りの方法を教える
魚をあげれば、その人は飢えをしのぐことができます。でもその後またその人が何日も食べ物にありつけなければ、同じことが繰り返されるだけです。その人はまた、命の危機にさらされることになります。直面している問題の解決だけでなく、将来問題が生じた時にも使うことのできる解決法、あるいは問題の再発を予防する方法を手にいれることは、とても重要です。自立して、問題を解決することのできる「武器」を身につけること・・・セルフコントロールができるようになれば、問題は解決したに等しいと言えるでしょう。
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このブログは工事中です。
他ブログから記事の引っ越しを行っており、
フォントやデザインが崩れたままのページがほとんどです。
「とりあえず新居に荷物を運ぼう」という考えのもと、
新居に段ボール箱が積んである状態とお考えいただけるとありがたく存じます★
今後の「作りこみ」にどうぞご期待くださいませ!
(株)kikiwell所属電話カウンセラー
(社)日本ライトカウンセリング協会代表理事
あさくらゆかり
]]>同じ環境や刺激を与えられても、その感じ方は誰でも同じというわけではありません。
例えば同じ風景を見ていても、その感じ方は人それぞれ。
同じ音楽を聞いていても、その感じ方は人それぞれです。
次に、風景や音楽から離れて、より日常的な場面を想定します。
例えば、仕事で失敗して上司から注意を受けたとしましょう。
死にたいくらい落ち込む人もいれば、どこ吹く風で全く気にしない人もいるでしょう。
このように外界からの刺激が同じでも、その出来事に対する認知のされ方は
各自の気質や性格、考え方や経験などによるところが大きいものです。
みなさま、いかがお過ごしですか?
(株)kikiwell キキウェルメンタルヘルスサービス所属
カウンセラーのあさくらゆかりです!
お正月のお楽しみ♪
それはクライエントのI様からの年賀状です。
昨年末の電話カウンセリングの中で
年賀状をいただけることがわかっていたので、
とても楽しみにしておりました。
ふふふ、賢そう〜〜なお猿さんの写真
(I様はプロなので「写真」ではなく「素材」という言葉を使われていましたが)。
そして添えられていた言葉は・・・
「あんたが、望むことができるのは
あんたがこの世界を思い出せる間だけ。
ここの連中は、記憶をすっかり失くしてしまった。
過去がなくなると未来もない。
だからこの連中は年もとらないのさ」
ミヒャエル・エンデ はてしない物語
・・・変わらず大好きなんです。
I様の言葉の選び方!
そしてお猿さんはご自身で撮影なさったとのこと。すごい!
もうひとつ、
「はてしない物語」。
私が20歳の時に初めて読んだ物語です。
ぜひもう一度読んでみたい物語として
心の中の引き出しにしまってあったのです。
こうして、I様から良い機会をいただきましたので
ぜひ読み直してみたいと思っています。
ああん、ネット通販というものに出会って、私が困っていることは
本が「果てしなく」増えていくことです。
気軽に購入できるって、便利だけど、なかなか曲者
でも私、本に限ってはお金を惜しみませんので、
本棚がパンクするのも時間の問題でしょう。
クライエント様に勧められて、
これまで多くの名作に出逢うことができました。
感謝!です。
I様、毎年素敵な年賀状を本当にありがとうございます!!
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カウンセリングとは 心理学的な 専門的援助活動です。
「安心感を持って生きていくためのカウンセリング」
「自分に自信が持てるようなカウンセリング」
ユカリズルームでは、そんなカウンセリングを目指しています。
聞かせて下さい、あなたのお話。
(株)kikiwell キキウェルメンタルヘルスサービス所属
ライトカウンセラー
うつ病専門心理カウンセラー
マザーカウンセラー
あさくらゆかり
暗黙の仮定とは
自分で自分の価値と決めたもののこと。個人的な哲学、自負心の基礎となる資質のことです。それが、非論理的である場合、気分の動揺をきたしやすくなるといわれています。暗黙の仮定を明らかにする方法のひとつは、先日お伝えした「矢印法」。もうひとつは今回お話しする「認知のゆがみ発見スケール(DAS)」を使う方法です。
認知のゆがみ発見スケール(DAS)とは
アーリーン・ワイズマン博士(デビット・D・バーンズの研究チームの一員)が開発したものです。35の質問に答えることにより、個人的価値観のプロフィールを作り、自分の心理的な受容範囲や弱点がわかります。結果、以下の七つの領域についてあなた自身の個人的人生観を知ることができます。
1、承認依存度
2、愛情依存度
3、業績依存度
4、完全主義度
5、報酬依存度
6、全能感
7、自律性
占いや心理テストと異なり、専門家と話し合いながら取り組むことが望ましいとされているので35の質問について、ここ(ネット上)では言及しません。しかしこの方法で、自分だけの「人生観」を知り自己改革をなさったクライエント様はたくさんいらっしゃいます。より深く自分自身を知ることによりはじめて、自己改革はかないます。
ご自身についてより深く知りたい方は、ぜひお申し出下さい。
カウンセラーと一緒に本当の自分・新しい自分を見つけに出かけましょう!
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エクスポージャーには、イメージを使う場合と、現実場面に直接さらす方法の2種類があります。現実場面で行った方が、治療効果が高いとされています。
たとえば、「電車に乗ることができない(怖い、不安)」と言うクライエント様に対し
1、まず駅の前まで行って帰ってくる
2、駅構内に入って帰ってくる
3、ホームまで行ってみる
4、ひと駅だけ電車に乗ってみる
5、電車に乗る時間を増やしていく
というふうに、少しずつその対象に身をさらしてゆく、というものです。「ほらね、怖いと思っていたけど実際にやってみたらできるでしょう?大丈夫でしょう?」ということを、クライエント様に言葉で説明して理解していただくのではなく、まさに「身を持って」体験していただくことです。
暴露法の実践(強迫性障害の例)
たとえば「何度も手を洗わないと気が済まない」という方に「手を洗わないことで起こり得る最悪のストーリー」を考えてもらいます。「手を洗わないで料理をした、家族が食中毒になって苦しんでいる。」というスト―リーを文章にして、毎日読み上げます。
または録音して繰り返し聞きます。ここから先は現実場面での暴露になりますが、
あわせて、手を洗わずに料理をする、ということを実際にやってもらいます。その結果、最悪の事態に陥ることはまずないでしょう。こうして「ほらね、大丈夫だったでしょう?」という思いを強化していきます。
暴露法実施時のカウンセラーの留意点
・事前に心理教育セッション(インフォームドコンセント)を行い、
脅威刺激の原理の説明を受け、理解してもらう。
・どのような状態になっても大丈夫であることを理解してもらう。
・実施時に決して逃げ出さないように伝える。逃げ出すという回避行動は、
逆に脅威刺激に対する強化を与えてしまうので注意する。
・十分に安全が確認された場所で実施する。
・実施時に不安の強さがどれくらいなのかを随時チェックしていく(点数化してもよい)。
以上がエクスポージャーを行う時の、治療者側の留意点です。と申しましても、実はエクスポージャーを施行できる精神科医はアメリカでさえ10%以下、日本では数えるほどの病院でしか受けることができません。
暴露法 実践例
私が電話カウンセラーとして活動させていただいているこの数年間で、まさにご自身で固く決意なさって、独自でエクスポージャーを実践なさったクライエント様が数名いらっしゃいます。大きな不安の中で、少しでも症状を改善しようと、皆様独自の工夫で、それぞれの課題に取り組んでいらっしゃいました。
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これらはカウンセラーの私からエクスポージャーを提案し、実践した結果ではありません。それぞれ皆様方、さまざまな思いがあり、自ら計画し、実行なさったことです。大きな病院などでは綿密な治療計画を立て広場恐怖の克服などについては、時に集団で実施することもあるようです。しかし私は、クライエント様お一人おひとりが自分を見つめ、自分のこれからについて考え、今必要と思われる課題を決めて自主的に取り組む、というその姿に感動します。
認知行動療法の基本姿勢の一つに「治療は受けるものではない。(自ら)するものである」と言う言葉があります。「治りたい」「治したい」と強く願いそれを実行することのできるクライエント様にエクスポージャーは有効であるといえるでしょう。
暴露法の実践をためらう方へ
「エクスポージャーは無理をして行うことのないようにしましょう。また、エクスポージャーだけが治療のすべてではありません。さらに、今現在、エクスポージャーを試してみる気持ちになれない方は、そのことでご自身を責める必要はありません。それぞれの心理療法には、実施するのに適切な時期があります。休養が必要な方、心理療法が必要な方・・・人それぞれですから、認知行動療法自体にお気持ちが向かなくても気に病む必要はありませんので、どうかご心配なく」
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誰の心の中にも「暗黙の仮定」があるといわれています。「暗黙の仮定」とは、「自分で自分の価値と決めたもののこと」です。それは、あなた自身の成り立ち、個人的な哲学、自負心の基礎となります。例えば・・・
1、誰かに批判されるということは、私に悪いところがあるからだ。
2、私の価値は、やり遂げることができるかどうかで決められる。
3、ひとつ間違えばすべてがだめになる。常に成功していなくてはいけない などなど・・
第三者が客観的にこの文章を読んだ時、「必ずしもそうでない」と感じるでしょうし、これらは真実ではないことも理解できると思います。しかし、残念ながら公平で良好な環境にいらっしゃらない場合、またはなんらかの理由で心が弱っている方の場合、上記のような「暗黙の仮定」が心の多くの部分を占め、苦しみへとつながっていくことが多いのです。
そんな時、もし可能であるならば、このように考えてみることをお勧めいたします。
「この否定的な考え方は果たして真実なのか」
「真実だとすれば、それは何を意味するのか」
「なぜ自分は動揺しているのか」
「暗黙の仮定」を否定し、あなたのお考えを無理やりねじ曲げたり、安易に前向きな気持ちに変換することをお勧めしているのではありません。自分自身の「考え方の癖」を知ることにより、次に何か起きたとき、状況を正確に把握し、問題の根本を考えることができるようになることを目指します。
矢印法 実践例
事例
「会社のプレゼンで、自分の企画を充分にアピールすることができなかった」
まず、はじめに、自分の心に思い浮かんだ否定的な考え(自動思考)を書き出します。
その自動思考の真下に向けて小さな矢印を書きます。
最初に浮かんだ自動思考
「私は自分をアプローチすることが苦手だ」
「どうして動揺するのか。それはどんな意味があるのか」と考えていく。
ここで注意しなければならないのは「感情」ではなく「考え」を書くということです。二番目の考えとして「ひどい、どうしようもない、私は堪えられない」では役に立ちません。「どうして動揺するのか、それにはどんな意味があるのか」と自分自身に問いかけてみて下さい。
「私は自分をアプローチすることが苦手だ」
↓
「私は仕事で成功しにくい」
↓
「努力しても意味がない」
↓
「何をどう考えたらいいのか、わからなくなる」
↓
「未来が見えない」
↓
「自分が幸せになる方法がわからない」
↓
「私は幸せになれない」
↓
「今まで自分がやってきたことはすべて無駄である。私には生きている価値がない」
こんなふうに「感情」ではなく「考え・意味」をたどっていくと、あなたが心の奥に持っている「暗黙の仮定」にたどりつくことができます。この場合、たどりついた「暗黙の仮定」は以下のとおりです。
・「今まで自分がやってきたことはすべて無駄である」
・「私には生きている価値がない」
「暗黙の仮定」にたどりついた後の進め方
展開は主に3通りあります。
お話を進めていく上では2通りの方法があります。
ひとつはクライエント様に心のままにお話しいただく方法です。この場合は、カウンセラーは専門家としてお話をうかがい、そのお話の中から重要だと思われることをピックアップしていきます。
もうひとつは、認知行動療法の別の技法を使う方法です。よく使われる代表的な技法は「DAS(認知のゆがみ発見スケール)」または「認知のゆがみ10項目の検証」です。
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この技法は、今すぐに具体的な問題を解決したいときに使うと良いと思います。電話カウンセリングで、「今すぐ結論を出さなければならない!」とおっしゃるクライエント様にとても有効です。
「仕事に行くのがつらいです。今日休むべき?無理にでも行くべき?」
「転職したほうが良いのでしょうか、それとも今の職場で頑張るべき?」
「彼が冷たいの。おつきあいを続けてもいい?別れるべき?」
このような時は以下の「問題解決技法」に添ってクライエント様とお話しながら、一緒に「ベストな選択」を探ってゆきます。うつ状態では、思考の柔軟性が低下しており、情報処理が困難になっています。これを補助するために、通常ではあまり意識せずに行っている作業を分割し解決法を導きやすくしたものがこの技法です。6つの段階に分かれています。
1,問題同定・目標設定
今ある問題を抽出してみましょう。カウンセラーに話すことで、感情に押し流されず、冷静になることができます。また、問題が複数見つかったら、問題同士の関係性を知るために、矢印でつないでみましょう。そうすることでどの問題が重要なのかがわかってきます。次に、実際にどの問題を解決するかを決めます。ここで重要なことはあまり大きな問題や、すぐに解決できそうにない問題を選ばないことです。あまりにも実現不可能な目標は禁物です。できそうなもの、より具体的なものに決めましょう。
2,解決策を出す
できる限りたくさんの解決法をあげてみます。ばかばかしくても、実行不可能でも、有効であるかどうかという現実的な検討をせず可能な限りたくさんの解決策を書き出してみましょう。カウンセラーは、この時点では案を批判しません。案が多いほど成功しやすく(数の原理)、また、後から出た案ほど効果的といわれています(判断延期の原理)。
3,各解決策のメリットとデメリットをあげてみます。
4,解決策を採用決定します。
最も実際的な解決策を選びます。時間・技能・予算なども考慮に入れ最も効果的なものを採用しましょう。いつ、どこで、誰が、どのように、何をするかを具体的に決めることが重要です。障害が予想される場合はその対処法も考えておきましょう。
問題解決技法 実践例
【事例1】
風邪で体調がすぐれない。仕事を休むべきか、無理をしてでも出勤するべきか。
どうしたらいいでしょうか。
解決策 | メリット | デメリット |
休む | 身体が楽。 一日休めば明日元気になれそう。 |
どんどん仕事がたまっていく。 上司に嫌味を言われそう。 もうすぐ有給がなくなる。 |
出勤する | 今日予定していた仕事がはかどる。 上司に嫌味を言われずに済む。 有給を使わなくてもよい。 |
身体がしんどい。 今日無理したら風邪をこじらせるかも。 |
各項目について「重要度」を数値化すると、よりよい解決策を選択しやすくなることがあります。
これらの項目の中で最も大切にしたい項目は?と考えると・・・「明日元気になること」という結論に。
解決策の採用
「休む」ことに決定。仕事がたまったとしても、上司に嫌味を言われても、有給がなくなったとしても「自分の健康」には代えられない。無理に出勤して、もし私の体調が悪化しても上司にはほめられないだろう。来週はプレゼンを控えているし、社会人として自己管理して仕事に臨みたいので、早めに休んで元気になろうと思う。
予想される障害と対策
・後輩に頼める仕事は積極的にメールで依頼しよう。
・欠勤の電話を入れる時に、上司から嫌味を言われるかもしれないから、あらかじめ覚悟しておく。
何か言われても気にしないように努めよう。
・有給がなくなってもどうしてもつらい時は休める。それはその時になったら考えよう。
【事例2】
母親とうまくいっていない。小さい頃から、かわいがられていなかった。
明るく自由にふるまい、愛されている妹がとてもうらやましい。
私は妹のように社交的な人間に変わったほうがいいですか?
それとも今のままの自分でいいのでしょうか?
A.社交的な人間に変わった時のメリット
・話が弾んで楽しい。
・コミュニケーションが活発になり、イキイキと過ごせそう。
・今よりも母親にかわいがられると思う。
B.社交的な人間に変わった時のデメリット
・母親との距離が近くなると自分の嫌な面が知られてしまい、今より嫌われそう。
・本当の自分でいられないから、疲れてしまいそう。
C.今のままの自分でいることのメリット
・深く干渉されないから、気分的に楽。
・家の中で自分のペースで過ごすことができる。
D.今のままの自分でいることのデメリット
・母親から「この子は何を考えているのかわからない」と冷たい目でみられる。
・母親や妹との距離があり、さみしく思う時がある。
・食事の時間が孤独、苦痛。
各項目について「重要度」を数値化すると、よりよい解決策を選択しやすくなることがあります。これらの項目の中で最も大切にしたい項目は?と考えます。また、優先度の低い項目を消去していき、残った項目を選択するという方法もあります。
最も大切にしたいことは何か?を考える
家の中で自分のペースで過ごせるということ。
解決策の採用
今のままの自分でいる。
予想される障害と対策
母親との関係性は改善されないが、父親との関係性で補完できると思う。家の中で無理に明るくしようとした時期もあったが自分らしくないと感じ、すぐにやめてしまったから、今回も無理をいないようにしたい。母親や妹のことを必要以上に気にしなくていいように、貯金をして一人暮らしをしたいので、その時のことを楽しみにしながら過ごしていこう。
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解決策を決めたら、実行してみましょう!
5,実行
できることから取り組んでみましょう。会話であれば、カウンセラーとの予行練習も効果的です。
6,評価
うまくいったこと、うまくいかなかったことを挙げ、次回につなげましょう。
批判的に見るのではなく、実際の努力を評価します。うまくいかなかった点は
その理由について冷静に穏やかに考え次回に生かします。
*はじめは解決が容易な問題を取り扱い、成功体験を積み重ねてゆくことが大切です。
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私たちの気持ちや行動は、その時頭に浮かんだ考え(自動思考)によって影響されます。コラム法は、考え方のバランスを取る方法のひとつです。つらい出来事があった時、次のようなコラムを使って考え方を整理することで気分を改善し、対応策を考えることに役立ちます。
この技法は具体的な過去の事例を挙げていただくことからスタートします。そのことを思い出すと辛い気持になる、悲しくなる、不安になる、怒りを感じる、孤独だと思う、人を責めてしまう・・・・そのような方に有効です。
【注意事項】
*辛かった、悲しかった過去をテーマにするため、再体験の危険があります。リスクについてよく検討してから取り組むようにしましょう。
*この技法は特に、マイナス方面への思い込みが強いことを自覚し、改善したい方に対して効果を発揮します。ただし、自分の行動に正当性があり、自分を責めていないケースでは効果は期待できません。
7つのコラム
1,状況 | |
2,気分 (強さ %) |
|
3,自動思考 (確信度 %) |
|
4,根拠 | |
5,反証 | |
6,バランス思考 | |
7,心の変化 ( %) |
認知再構成法(コラム法)実践例
1,状況を特定する
最近つらい気持ちになった時の具体的な出来事を教えて下さい。時間を特定し、情景がありありと思い浮かぶくらい具体的にお願します。
2,気分(強さ %)を取り出す
気分を取りだします。気分とはひとことで表現できるものです。以下に例をあげてみます。
【気分の例】
ゆううつ、不安、怒り、罪悪感、恥、悲しい、困惑、心配、興奮、おびえ、いらだち、誇り、無我夢中、パニック、不満、神経質、うんざり、傷ついた、快い、失望、激怒、怖い、楽しい、焦り、屈辱感、安心
気分を取りだすことができたら、気分の強さをはかります。気分の強さは5段階に分かれています。抽出した気分の%の合計が100%になる必要はありません。
まったく感じない=0%
少し=25%
中くらい=50%
かなり=75%
最大=100%
3,自動思考(確信度 %)を抽出する
自動思考とは、その時自動的に沸き起こってきた考え、自然に浮かんできた考えのことです。その時どんなことが頭に浮かびましたか?どんなことが心配になりましたか?自動思考の抽出が難しければ、自分のこと、他人のこと、今後のことに分けて考えてみましょう。自動思考が抽出されたら、それぞれの自動思考の確信度を数値化します。
コラム 1〜3の記入例
1,状況 | 3日前の午後、職場の廊下ですれちがった同僚が、あいさつもせずに自分の横を通り過ぎた。 |
2,気分 (強さ %) |
怒り 30% 不信感 30% 不快感 60% |
3,自動思考 (確信度 %) |
感じの悪いヤツだ 80% 私は彼に嫌われているのだ 80% |
4,根拠をあげる 5,反証をあげる
根拠とは、自動思考を裏付けする客観的な事実のことです。
反証とは、自動思考とは合わない客観的事実のことです。
*根拠を探すコツは、感情ではなく客観的な事実だけを書き出すことです。「きっと〜だろう」は想像にすぎません。
*反証を探し出すコツは、根拠の後に「しかし〜だ」とつなげてみることです。
コラム 4〜5の記入例
4,根拠 | 彼の表情は硬かったし、私から目をそらせたから。 その日の朝、先週の会議を欠席したことについて責められた。 私以外の人には感じが良い。 |
5,反証 | (しかし)彼はもともと表情のない人である。 (しかし)その時彼は疲れていたのかもしれない。 (しかし)彼はフレンドリーなタイプではない。 (しかし)私のほかにも、彼を嫌っている人がいる。 |
6,バランス思考(適応的思考)について考える
「バランス思考とは、根拠と反証をふまえた上での、バランスの良い考え方のことです。バランス思考は適応的思考ともいいます。このバランス思考を導きだす作業が一番難しいものです」以下、バランス思考を導き出す4つのコツです。
1、認知の偏りに注目してみます(認知のゆがみ10項目参照)。
・「〜に違いない」と感情的決めつけをしていませんか?
・良いことを過小評価、悪いことを過大評価していませんか?
・ひとつの出来事をすべての結果に結びつけていませんか?
・本来自分に関係のない出来事も自分のせいにしていませんか?
・全か無か思考をしていませんか?
2、最悪のシナリオと最良のシナリオを想像し、その中間の現実的なシナリオを採用してみます。
3、視点を変えて考えてみます。
・家族や友人なら、どのようなアドバイスをしますか?
・他の人ならどんな見方をすると思いますか?
・元気な時の自分なら違う見方をしないだろうか?
・以前同じ経験はありませんでしたか?その時どう対応しましたか?
4、自分が悩んでいることの意味を考えてみます。
・なんのためにこれをするのだろう?(最終的な目標)
・自分は何を心配しているのだろう?(心配の結果)
7,心の変化を数値化する
コラム6〜7の記入例
6,バランス思考 | 自分だけが嫌われているという根拠が少ない。 感じが悪いヤツだと結論付けられるほど、私と彼は親しくない。 良く考えてみると、私に対して機嫌よく接してくる時もある。 |
7,心の変化 | 怒り 20% 不信感 20% 不快感 20% 仕事に対する意欲(50%) |
コラム法を受けた感想をクライエント様にお聞きしました。
気分を数値化したことで、「私は彼に嫌われている」とか「彼は感じが悪いヤツだ」ということに対して、信憑性が低いことがわかりました。「もともと相手が気分屋で、むすっとしているヤツなんだ」と自然に思えるようになり、良かったです。
*それでも点数が低くならなかった場合の原因と対策
療法前の気分を点数化しておき、療法後の気分の点数と比べてみるとたいていの場合は点数が下がっているはずです。それは、不安度数が低くなるということでもあります。しかし、思うように点数が下がらない場合もあります。治療初期にはあまり気にする必要はありませんが、治療が進み、療法に慣れても点数が下がらない場合、「気分が改善しない」ということについて話し合う必要があります。このような場合、いくつか考えられる原因をあげてみます。
・治療目標が適切でない。目標は遠すぎず、近すぎず。
・取り扱う場面が適切でない。遠い過去の場面、抽象的な場面は避ける。
・クライエント様と治療者の信頼関係が薄い。これはカウンセラー側の問題。
・治療の進め方や治療自体にクライエント様が反発を覚えている。
認知行動療法はクライエント様が自ら「治りたい、治したい」と願い、主体的に取り組む姿勢が必要不可欠です。
]]>何か良くないことが起こった時、自分に責任がないような場合でも自分のせいにしてしまう・・・
個人化とは、不利益や損失を生み出す出来事の原因を
全て自分の責任へと還元してしまう認知のゆがみです。
本来、あなたの責任でも何でもない悪い出来事や他人の行為に対して、
「自分が悪かった」「自分がもう少し努力をしていれば」などと必要以上に
罪悪感や自責の念に悩まされるということが個人化です。
現実に起こる全ての出来事に、自分の行動や価値観・発言などが何らかの影響を及ぼす事ができるはずだ、
という無根拠な信念に『個人化』は支えられています。
しかし、一人の人間が周囲で起こる偶然の悪い出来事全てに責任を負うことはできません。
他人が自らの意志で決断した行為とその結果に対しては、その人自身が責任を負うべきでしょう。
他人に100%の影響を及ぼすことは不可能です。
よくないことがおこった場合、それを自分の責任と考えるよりは
どうすれば問題を解決できるのかを考えるほうがより健全で大切なことだと思います。
個人化の思考パターンを繰り返すと、罪の意識を感じることが多くなり、
その結果自己評価が低下してしまいます。
私どものカウンセリングルームにお電話を下さる方々の中には
この「個人化」の傾向を強くお持ちの方が多くいらっしゃいます。
特に、お母さまがお子さんに対して。
特に、奥様がご主人様に対して。
援助が必要な相手、お互い様という立場の相手に対して
「個人化」は発揮されやすくなります。
ご夫婦で、親子で、何か問題が起こったとき、
「それはすべて私のせいだわ」と感じる女性のなんと多いことか!
あえて申し上げます。
それは、本当にあなたのせいですか?
]]>
レッテル貼りは、過度の一般化が極端な形で現れたものです。
レッテル貼りをすると、マイナスの感情に巻き込まれて
冷静な判断をすることが難しくなります。
うつ病をはじめとする、心の不具合に悩む方がたは
自分自身に対してマイナス評価のレッテル貼りをしてしまい、
更なる抑うつ感や無気力の荒波に呑まれてしまうことが多いものです。
自己破壊的で根拠のない不合理なレッテル貼りは
人間存在の全体的な価値判断を固定的かつ断定的に判断してしまいます。
自分に貼るレッテルは、自己破壊的で抑うつ感を誘発する無意味なものであり、
他者に貼るレッテルは、不必要な反発や敵意を煽り立てて無益な争いや対立に発展することがあります。
人は誰でも「自己像」を持っています。
過度の自責の念に苦しんだり、自己否定が非常に強い場合には
その自己像が適切なものかどうかということについて、専門家に話してみることも良いと思います。
私どものカウンセリングルームでの「レッテル貼り」のイメージは
「ラベルシールにネガティブなタイトルを自分で書き入れ、自分自身や相手に貼るようなもの」です。
ネガティブなことが書かれたラベルシールは、私どもがはがします。
きちんとした理由とともに。
]]>
何かをしようとするときに、常に「〜すべき」「〜すべきではない」と考えると
その基準に合わせようとして自分自身を追い詰めることになりがちです。
できて当然、できなかった場合は、あたかも自分が罰せられたように感じ自分で自分が嫌いになったり、
暗い気分になったりしやすいのです。
具体的な理由や現実的な制約や威圧的な強制などが存在しないにも関わらず、
強迫観念に似た切迫感や焦燥感に駆られることが多い方は注意が必要です。
基本的に、物事への意欲や気力は、
切迫した追い詰められた状況や強烈な圧迫感を感じる心理状態では低下する性質を持っています。
「〜しなければならない」と強迫的に自分を追い立てれば追い立てるほど何事もうまく出来ないという
悪循環のループにはまり込みやすくなります。
その上、自分で設定した無根拠な強制的ルールに自分がうまく適応して従えない場合には、
自分は怠惰で無能な人間だというように的外れな自己非難をしてしまって
本来抱く必要のない無力感や敗北感、自己嫌悪による憂うつ感を感じてしまうことになるのです。
また「すべき思考」を他人に向けると、他人の価値基準とはたいていの場合は合いませんから、
そのことが原因で、相手に対してイライラや怒りを感じることになります。
「すべき思考」は自己ルールです。
にもかかわらず、他人が自分の期待を裏切ると、本来感じる失望感や嫌悪感のレベルを越えて
過剰な失望や絶望を相手に感じ、怒りや恨みを抱いてしまう事にもなりかねません。
「〜するべき」と言う気持ちは「〜できたほうがより良いだろう」という程度におさえ、
「〜すべき」という外部的な動機よりも「〜したい」という内部的な感情を大切にしていきたいものですね。
例えば・・・
「不安を感じている。だから失敗するにちがいない」
「私は自分で生きている価値がないと感じている。だから本当に生きている価値のない人間なのだ」
「これをやりとげる自信がない。だからこのことはきっとやりとげられないにちがいない」
あなたは、このような思考をしてはいませんか。
感情的決めつけは、ネガティブな思考、感情が前面に出てきていて、
ポジティブな思考、感情が後退しているような場面で生じやすいものです。
そのため、認知のゆがみ?「心のフィルター」と密接な関係を持つことがわかります。
こういった感情的決め付けが他者に向かうと、
「あの人の言動は私を不愉快にさせるから、あの人は全く価値のない人間だ」
などという価値判断が成り立つようになってしまいます。
また、感情的決め付けは、うつ病の症状の中の
決断力の低下や決断の引き延ばしにも影響しているとされています。
「私の心の病は治らないと思う。だから一生私の病は治らないにちがいない」
もしもあなたがそんなふうにお考えであるのならそのことについてからでも構いません。
聞かせてください、あなたのお話。
拡大解釈
一生懸命取り組んでいるのにミスを犯してしまった。
休まないで出勤することを決意した矢先に体調不良で欠勤。
理解し合えているはずの友人との意見の相違。
そんなとき心に浮かぶ「もうだめだ、おしまいだ」という考え。
できないこと、失敗したことを、必要以上に大げさに考えてしまうのが拡大解釈です。
過小評価
自分の苦しみなんて、人からみればたいしたことはない。
世の中には私より苦しんでいるひとがたくさんいる。
今回は成功したけれど、たまたまうまくいっただけ。
このような「こんなこと、たいしたことはない」という考え。
できたこと、成功したこと、自分の苦しみを必要以上に小さく考えてしまうのが過小評価です。
この「認知のゆがみ」につきましては、提唱者のデビット・バーン氏の解釈にとどまらず、
現実の電話カウンセリングに基づき、kikiwell独自の解釈を加えたいと思います。
私達のカウンセリングルームにお電話を下さるクライエント様のほとんどは
ご自分の苦しみを、過小評価していらっしゃいます。
ご自分の苦しみを必要以上に小さく捉えていらっしゃるので、
結果的に、苦しんでいる自分を正しく認識していないことになるのです。
また、そのような方は「こんなことたいしたことはない」と思いたい気持ちがあるため
適切なケアを受けるチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。
世の中の100人のひと,100万人のひとが
「そんなこと、たいしたことじゃないよ。気にしないで。忘れてしまおうね」と言ったとしても
「つらい、苦しい!!」とご自分が感じることは、本当に「つらく、苦しいこと」なのです。
自分の感覚や、感じ方を、どうか否定しないであげてください。
つらさ、苦しさから目をそむけ、否定し、フタをしてしまわないで。
あなたは、今のあなたのままで。
そのままで良いのです。
その感じ方で良いのです。
それでもどうしても、今の生きにくさや、苦しみを軽減させたいと願うなら。
まずは「自分の心の中を打ち明ける」ことから始めてみましょう。
カウンセリングとは、あなたの悪い部分、治すべきことがらについて話し合い、
反省したり後悔したりする時間ではありません。
カウンセリングとは、あなたが自分を好きになって、
よりよく楽しい人生を歩むための専門的援助活動です。
心の読みすぎ
相手の真実の感情や判断とは無関係に、自分勝手に相手のイメージを作り上げて、
相手の気持ちをマイナス方向に読みすぎてしまう認知のゆがみです。
「心の読みすぎ」をしてしまう人は、たまたま機嫌が悪かった相手の心を深読みして
「私は嫌われているんだ。それなら、もう彼とは口を聞かないようにして、会わないようにしよう」というように・・・。
相手の真意や事情を尋ねる前に相手の感情を間違って読み取ってしまうことです。
心を読み過ぎたその結果、人間不信や人嫌いといった
非社会的な行動によって集団活動への適応が阻害されてしまったり、
大切な人との関係が悪くなったり疎遠になって破綻したりする悲惨な結果を導いてしまう事があります。
予期の誤り
現実的で具体的な根拠となるデータが存在しないにも関わらず、
自分には未来に起こる出来事がわかるかのような認知をしてしまうのが「予期の誤り」です。
「予期の誤り」は、「うまくいかなくて失敗してばかりの自分は、これからも必ず失敗するだろう」
といった形で現れる事の多い認知のゆがみです。
ほかに「この病気はこの先ずっと治らない」「自分は一生今のまま不幸だ」など
未来を悲観する内容が多いのが特徴です。
マイナス化思考とは自分にとってプラスになる出来事や、良くも悪くもない中立的な出来事を
すべて否定的、嫌悪的なマイナスの方向へと解釈してしまう認知のゆがみのです。
「心のフィルター」は、主に良いことを無視することをいいますが、
「マイナス化思考」は、良い出来事を無視するだけでなく、
良い出来事や成功したことの価値を引き下げることにより、
「心のフィルター」よりもますます悪い認知のゆがみのパターンとされています。
「心のフィルター」は自分の努力や実力はおろか、
他人のせっかくの心からの誠意や愛情、思いやりを台無しにしてしまうばかりではなく、
自分自身の人生の幸福や満足感、達成感さえも
マイナスの出来事に変えてしまう悲観的な考え方の典型的なものです。
確かに、人生に対する積極的な姿勢をマイナス化思考にシフトすることにより、
人生のリスクを回避することができる場合もあります。
しかしそれが日常生活に支障をきたすほど大きかったり、自責の念でがんじがらめになっている状態であるならば
改善の余地があると考えたほうが良いと思います。
自分の思考パターン(考え方の癖)は自分ではなかなか気が付かないものです。
そんな時、信頼できる第三者や専門家の助言が多いに役に立つといえるでしょう。
心のフィルターは、認知のゆがみであると同時にうつ病に特有の認知障害でもあります。
心によくないフィルターがかかると、どんな素晴らしい出来事も、どんなほめ言葉も「悪いこと」に感じられます。
そうなると、自分の身に起こることはすべて「悪いこと」になりますね。
その結果、世界のあらゆる出来事や娯楽に興味関心が起きなくなり、
何もしたくないという意欲の減退が見られることがあります。
「心のフィルター」の存在は、自分ではなかなか気がつかないことが多いものです。
カウンセリングという特別な場で、カウンセラーという専門家とともに
ご自身の考え方や感じ方について検証してみることをお勧め致します。
人間の行動による成功や失敗の結果は、一般法則化することが出来ません。
自分の個別的な経験である『一度失敗した』を『いつでも失敗する』へと
結び付けてしまうような一般化は過度ですね。
1回や2回失敗しても、たとえ無数に失敗しても、
それを根拠に「自分は絶対に成功しない」などとどうか思わないで下さい。
人間の行動の結果が自然法則化されることがない以上、未来は無数にあります。
自分の可能性を信じて、今できることから少しずつ始めてみませんか。
未来を信じること。なりたい自分を明確にイメージすること。
それさえできれば大丈夫。あとはほんの少しの勇気があれば・・・扉は開きます。
全か無か思考・・・
このような考え方の癖をお持ちの方は「完全に○○である」「○○であるべきだ」という考え方をしがちです。
人が抱えるほとんどの問題は, 白か黒かのどちらかに決めることはできず、
事実や答えはそれらの中間にあることがほとんどなのではないでしょうか。
にもかかわらず、白か黒かに決めようとすると無理が生じることが多くなるでしょう。
思い通りにならないことが多くなると、自分に対する自信を失ったり、他人の言動が許せなくなってしまいます。
「白か黒か」という2つに1つの見方をせずに、いろいろな場合があるというように、
広くものを見ることができるとよいですね。
普段はいろいろな見方ができている人でも、ストレスがかかった状況が長く続くと、
知らずしらずのうちにこのような考え方になりがちになります。
「いつも〜でなければならない」「完全に〜であるべきだ」「決して〜であってはいけない」。
あなたはこのような考え方をしていませんか。
それは、心が疲れて、余裕を失っている証拠でもあるのです。
まずは心が安らげる場所を確保し、心に余裕と柔軟性を取り戻してから
今後のことについてご一緒に考えてゆきましょう。
9、3つのキーワード 「自動思考」「現実的検証」「ホームワーク」
12、認知行動療法6つの技法
【記事執筆】 あさくらゆかり
(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス所属カウンセラー
(社)日本ライトカウンセリング協会理事
専門家としての技術に磨きをかけましょう!
うつ病、こころの病に関する話に、自信を持って対応できます。
対象:ライトカウンセラーであること
担当:菊本またはあさくら
形態:通学 まはた スカイプにて1対1
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【うつ病】うつ病とは・うつ病チェックリスト・うつ病医師の診断基準・うつ病発症のメカニズム
従来型うつ病と現代型うつ病・うつ病周囲のサポート・躁病とそううつ病・気分変調症
【様々なこころの病】不安障害・統合失調症・子供の不安障害・発達障害・摂食障害・適応障害・強迫性障害(OCD)・社会不安障害(SAD)・パーソナリティ障害・境界性人格障害(BPD,ボーダー)・マタニティーブルーと産後うつ・パ二ック障害・PTSD・依存症・共依存・アダルトチルドレン・インナーチャイルド等、各病・障害の概要。
【まとめ】各病.障害の症例検討・ユカリズルームのカウンセリング理論・総合ロールプレイング
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みなさまのお申込みを心よりお待ちしております。
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writer:あさくらゆかり
(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス所属カ
(社)日本ライトカウンセリング協会理事
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「休職中に必要なのは心の安定感です」 〜T様からのお話〜 今日は長野にお住まいのT様(30代男性)からのお声をお届けいたします。 一年二ヶ月前にうつ病と診断されて休職、 数ヶ月後復職なさいましたが、再び休職。 今回の休職を機に、ご自分の心のあり方を見つめなおし、 うつ病を根本から治していきたいという強いお気持ちをお持ちでした。 以後、ほぼ毎日、お電話でカウンセリングをさせていただきました。 全国的に晴れて暖かだったその日の午後、 電話カウンセリングの途中でT様がこうおっしゃったのです。 ********************************** T様「少し寒くなってきたので、今 玄関に戻ってきました」 あさくら「???・・・今玄関に戻られたということはT様、今まで外にいらしたのですか?」 T様「はいそうです。家の近くに川が流れています。 その近くのベンチであさくらさんと話していたのですよ。 風が気持ちよさそうだったので自然に外に出たくなって・・ でも寒くなってきたので今部屋に戻りました。 便利ですよねえ、携帯電話でのカウンセリングって」 ********************************** 大変驚きました!! 電話でのカウンセリングは対面カウンセリングのように、 カウンセリングルームに出かけてゆく必要はありません。 待合室で待たされることもありません。 体調が悪い時、気分がすぐれない時は自宅のお布団の中からでも受けられます。 どこでも、クライエント様のお気に入りの場所でカウンセリングが受けられる。 そんなメリットを追求した結果、私は電話カウンセラーになったようなものです。 でも、でも、公園のベンチで、風に吹かれながら、 自然を満喫しながらカウンセリングを受けることができるなんて・・・・ お恥ずかしいことに、私にはその発想はありませんでしたので、 感激してしまいました! 以下、T様のお話を続けてご紹介いたします。 ********************************** T様「自然体でいると、自然と戸外に目が向くものですね。 カウンセリングを受け始めてから、良い意味で気持ちが外に向いていることがよくわかります。 これまでは疲れや身体症状がなんとなくとれた時点でなんとなく復職していました。 でもそれではまたすぐに倒れて休職してしまう。 今は"気分を安定させることの大切さ"がとても良くわかります。 心に余裕を持つことができれば、回復も早いように思います。 以前の休職中は焦りや孤独感ばかり感じていました。 でも今は違います。 心と身体を見つめること。これが今の自分の仕事です。 体調が悪いときに頑張ってトレーニングをしても逆効果ですよね。 それと同じです。 うつ病と診断されてから、うつ病についてたくさん調べました。 心の病に関する情報は インターネットで検索すれば、 読みきれないほど集めることができます。 でもそこで僕が気が付いたことは・・・・・。 情報はたくさんある。でも安心感はどこにもなかった という事実です。 私は電話カウンセリングで安心感をもらいました。 私には、「うつ病を治す」という意識はありません。 「元気な自分を取り戻す」ということを目標に日々過ごしています。 そのために、自分の気持ちをプラス方向に持っていくようにしたり、 いろいろなことから手を抜くために最大の努力をしています(笑)。 100点を目指さないようになりました。 本当は100点とは何かすらわからないのに。 日々を楽しく過ごすこと。楽しい人生だったと笑って閉じてゆけること。 そのことがなにより幸せなのかもしれません。 ********************************** T様との初めてのカウンセリングは、2009年2月。 それから一年以上の長きにわたり、土日をのぞいた平日の毎日90分間、 お電話で寄り添わせていただきました。 2010年の3月、休職期限が切れ、お仕事に復帰することになったという 報告をいただきました。 「この一年間、趣味の時間を思う存分楽しんでいました。 でも今は趣味の時間が仕事の時間になることが嬉しいです」と明るくおっしゃっていたのが とても印象的でした。 この日が、「毎日カウンセリング」の最終日となりました。 T様・・・・・ お元気でいらっしゃいますでしょうか? お元気でいらっしゃると、信じています。 電話でメンタルヘルスケア。 聞かせてください、あなたのお話。
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JUGEMテーマ:うつ
10月15日、kikiwellのホームページが新しくなりました!!
今回、スマホにも対応しております。
ぜひ試しに、スマホでも見てみてくださいね(わざわざ。笑)。
そしていよいよ!
ネット予約ができるようになりました〜!
「何をいまさら・・対応遅いよ・・」と突っ込まれそうな感じですが。そこはご容赦いただいて。。。
ともあれ。
kikiwellが発足して、この夏で10年になりました。
2006年に任意団体「聞き上手倶楽部」として誕生し、
2010年に法人化。
法人名:株式会社kikiwell
サービス提供店舗名:キキウェルメンタルヘルスサービス、となり
現在に至ります。
クライエントのみなさまに支えられ、この10年、やってまいりました。
本当に、本当にありがとうございます。
今後とも、どうぞよろしくお願い致します☆
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(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス
カウンセラーのあさくらゆかりです!
今日は5名の方からカウンセリングのお電話をいただきました。
5名ともリピーターのクライエント様です。もう7年もお付き合いいただいているクライエント様も。
ありがたいことです。
ちなみに一日合計で10時間ほど、電話の前にいたことになります。
今日カウンセリングをお受けすることができなかった方も4名ほど。
申し訳ございませんでした。明日以降は空きがありますので、ぜひ改めてご予約いただければと思います。
で、本日のカウンセリングですが、お盆休み、という環境にあって、
みなさんそれぞれに「いつもとは違う環境と闘っていらっしゃるようでした。
以前、N子様というクライエント様がお盆で帰省するたびに気をつかい、
「アウェイで傷つく」という言葉を使っていらっしゃいまして、
「なるほどなあ、普段とは違う環境のことを言い得ているわ!」と妙に感心したことがあります。
以来、お盆になると「アウェイ」という言葉を思い出します。
●いつもは仕事に出かけている家族が四六時中一緒にいることが嬉しかったり、でも距離が近すぎてきつかったり・・・
●帰省するほうも、されるほうも、たまに会うひとたちとの人間関係の構築に疲れ果ててしまったり・・・(たいてい相手は親類縁者ですから、合わないからといって背を向けることが難しいですよね)
●普段忙しく働いていて、お盆休みに時間ができると、色々と考えてしまって将来が急に不安になったり・・・
色々なお話を伺っています。
そのような中でも、kikiwellのクライエントのみなさまの、なんと頼もしいこと!!!
だって、みなさまきちんとご自身をみつめていらして、答えだってきちんと自分で導きだせるのですから。
「話しているうちに、なんか気持ちが整理されてきました!結局こういうことですよね?」ですとか
「あ〜〜やっぱりもう少頑張ってみようって、今思いました」ですとか
「今日あさくらさんと話し合ったことについてもう一度自分で改めて考えてみます」ですとか・・・。
もう、大好きなんです!!!
クライエント様が自信を取り戻したり「いいこと考えたっ!」ってひらめいたりする瞬間が・・・
感動して、本当に鳥肌が立ったりするんです
お盆中のカウンセリングの現場は、こんな感じです。
ではでは、明日も元気にお電話お待ちしております★
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みなさま、いかがお過ごしですか?
カウンセラーのあさくらゆかりです!
昨日は午後からカウンセラー養成講座の講師。
そのあと無料個別ガイダンスで受講希望の方とお会いし、
スタッフと食事をして帰り、 家の事をして、 くるみ(愛犬)の散歩をして
そのままお風呂に入ればいいのに、
入る前にちょっとだけ・・・とPCを開いたのがいけなかったようです。
この時点ですでに午前2時30分。
それからず〜〜〜〜〜〜っとデスクワークで ただ今午前6時58分です★
実はブログの件で、ついついこんな時間になってしまいました。
このところ、このブログのカスタマイズを 寝るまも惜しんで進めていたのですが、
実は色々不具合が発生しており(本当に様々な不具合が!)
それでも一つ一つ解決していたのですが、
先日、HPを担当して下さっているSEさんから このような連絡が・・・・。
「なぜかわからないけど、 ブログがHPに悪影響を与えるようなエラーを持っているようだ」と・・・・
このままではHPの検索順位に影響するから、 最悪、ブログの設置をし直す必要があるかも、と・・・
うう、泣きたい。実際泣きました。
というわけで、申し訳ありません。 ブログ騒動はまだ続きそうです・・・・・
記事を全部表示することができずに申し訳ありません。
数週間で解決することを信じて。
キキウェルメンタルヘルスサービス あさくらゆかり
追記 でも、体力の限界まで頑張って、倒れこむように眠る瞬間が結構好きかも。
ワーカホリックの楽しみのひとつかもしれません←多分仕事依存症です(汗)
]]>「ライトカウンセラー養成講座」の講師をしております。 kikiwell(キキウェル)の電話カウンセラーになるための必須講座なのですが、 「自分自身や家族のために聞く技術を学びたいので」というかた、 「今の仕事に絶対に活かせると思ったから!!」というかた、 「よその学校で学んだけど、もっと実践する力が欲しくて」という、すでにプロのかた・・・。 みなさん、様々な動機、希望、目標を胸に熱く抱えて、 銀座の教室にいらっしゃいます。 写真は先週の講座の一場面。 このかたは週に一度、パーソナルスタディ(1対1のマンツーマン講座)で 学んでいらっしゃいます。 「写真を撮らせていただけますか?ブログで紹介してもいいですか?」 という私の勝手なお願いに本当に快く応じて下さいました。 また来週、銀座でお会いできる日を楽しみにしております★ 電話でメンタルヘルスケア。キキウェルの電話カウンセリングで話してみよう!
]]>
【会場】 銀座教室 アクセス
【グループ講座の教室】 お昼休みで、受講生のみなさんは食事に。中央は講師の菊本。
【グループスタディの様子】
コミュニケ−ションに興味のあるかたばかりだから、みなさんすぐに仲良しに。
仲間と学ぶメリットはたくさんあります!
【パーソナルスタディの様子】
パーソナルスタディは1対1で行われます。
いつも笑いでいっぱい!でも技術はきっちりお伝えします!!
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【ライトカウンセラー認定証 授与式】 技能認定試験は講座上級コース最終日に行われます。
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【フォローアップも万全!】
一年に一度、卒業生が集まって研修会が行われます。
養成講座を卒業したライトカウンセラーのみなさん。
お仕事に活かしている方、日常生活や子育てに活かしている方、そして
キキウェルメンタルヘルスサービスでライトカウンセラーとして活躍してくださっている方。
活動場面はそれぞれですが、皆、心は一つ。
よりよいコミュニケーション術を学びたいという熱い思いは一緒です。
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【講師】
この講座は日常生活や、仕事に直結しています。「その資格、取ってどうするの?」なんて言わせません!!
【さあ、次はあなたの番です!!】
身近な大切なあの人のために、自分自身のために、広く社会のために・・
ライトカウンセラーになって活躍しませんか?
カウンセラー養成講座のご案内は日本ライトカウンセリング協会のHPで確認することができます。
このページの写真は随時追加・更新していきます。お楽しみに。